| 住宅居間における行為と照明に関する研究 −配光・配置・ビーム角の違いを対象として− |
| 郡山 愛 |
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近年、生活向上とともに、生活の質の追求により、快適な居住環境づくりが関心の的となっている。住宅の照明は、安らぎ・安全・安価の3安で高齢化の時代への対処が望まれる。また生活空間である住宅の中で基本的な動作、行為がしやすいように照明を考えていくと同時に、個性的な各人の多様性も考慮して、真に暮しやすい照明環境をつくっていくことが重要である。 研究対象として居間に着目したのは家族や時には来客も集まり、多目的に利用されるということから多灯化し、点灯の組み合わせや調光などを併用し、多くの照明シーンに対応できることが望ましい部屋である為である。その場にふさわしい雰囲気づくりを行い、癒しや安らぎを演出する照明がこの先、日本の住宅にもっと必要であると思われる。ただ単に量としての明るさを追求するだけでなく、明るさ感をひきたてる暗さの演出をすること、つまり明るさにむらをつくることで居心地の良さを演出することができると考えられる。そこでスタンドやブラケットやダウンライトなどの配光、配置、ビーム角が異なる場合、居間での行為にふさわしい照明とはどのようなものなか、また、どのような雰囲気の違いができるのかを把握することがこの研究の目的である。 ・評価対象 住宅居間の照明の配光、壁からの距離、ビーム角、フィールド角を検討の対象としてCGで居間の一室を作成し、照明方法のみを変化させた18対象をスライドに出力して提示した。 ・評価方法 SD(Semantic Diffrential)法による評定を行なった。評価尺度は居間で行われる10行為についてふさわしい-ふさわしくないの対と、3形容詞対の合計13項目である。評価実験は大井研究室の暗室で行い被験者に対象01から対象18までをランダムに並べた同じ順番で提示していった。被験者構成は20歳から26歳までの女性13名男性9名の合計22名でいずれも九州芸術工科大学の学生である。 実験で得られたデータをもとに対象ごとに平均値をとり評定値13尺度について因子分析(主因子法、バリマックス回転)を行った。固有値1以上で3つの因子が得られた。この調査で居間での行為には「対人的行為」「個人的行為」のように人との関わりがその場にふさわしいと感じる照明条件に影響を与えていることが分かった。また、一灯照明よりも多灯照明の方が対人的行為にふさわしいということが明らかになったので今後は複数の照明を組み合わせて住宅居間の照明設計をしていくことが望ましいと言える。今後の課題としては、配置やビーム角の違いについてより多くのパターンを検証していくことが考えられる。
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〔九州芸術工科大学〕 〔環境設計学科卒業計画〕〔クイック アクセス〕