お知らせ未来デザイン学センター・キックオフシンポジウムを開催2017.3.4

平成29年3月3日(金)、九州大学の学内共同教育研究センターとして設置した未来デザイン学センターのキックオフシンポジウムを開催しました。 

丸野俊一理事・副学長、安河内朗大学院芸術工学研究院長からの挨拶の後、第1部では、経済産業省商務情報政策局の西垣淳子生活文化創造産業課長(クリエイティブ産業課長)から「デザインへの期待」として基調講演がありました。 

西垣課長からは、デザインに関する考え方は大きく変化し、視覚で捉えることのできる物だけではなく、手法や社会貢献活動を含めた有形・無形・融合の領域へ再編されたこと、今日「デザイン」とは、ユーザーニーズを的確に捉えコンセプトを設計し最適な製品・サービスを生み出す活動と考えられていることが説明され、現在政府が主導している「クールジャパン政策」においてもデザインの力を活用した様々な事業を実施し、日本各地の魅力を発掘し海外への発信を推進していることが紹介され、最後に「デザインを通じ、豊かな社会へ」と締めくくられました。 

第2部では、森田昌嗣 未来デザイン学センター長から、センターの取組と今後設立を検討しているデザイン学コンソーシアムについて紹介があり、その後のパネルディスカッションでは、須永剛司 東京藝術大学教授、山中敏正 筑波大学芸術系長・教授、櫛勝彦 京都工芸繊維大学教授、小野健太 千葉大学准教授、青木史郎 公益財団法人日本デザイン振興会常務理事、田中一雄 公益社団法人日本インダストリアルデザイナー協会理事長、清須美匡洋 未来デザイン学センター副センター長らをパネリストとして「デザイン学が未来の社会創生に果たすべき役割」をテーマに討論を行いました。 

パネルディスカッションでは、各大学のデザイン教育の取組が紹介された後、「デザイン」がより良い世界を創造するための力となり得ること、デザインの必要性が産業界だけでなく市民生活や文化の形成等の社会創生の役割を担うことに広がったこと、そのことから多様な研究領域を結ぶ実践的なデザイン学の体系化の必要性、またデザイン学系分野の大学間による連携研究及び産学官連携の必要性などについて語られました。

 

パネルディスカッションの様子