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九州大学全学教育/少人数ゼミナール
第2,3回 命のあり方、尊さと食の連関
アートワークショップ「未来につづく道2」

小島忠義氏講演(ハーブガーデン・プティール倶楽部経営、前原市議会議員)

大地、生命、農業と芸術の融合による教育プログラム
(九州大学現代GPの一環として)現代GPホームページ

→授業風景  

受講生の感想

アートワークショップでは、今まであまり考えてこなかった自分の祖先や子孫のことを考えることができて良い機会になりました。過去や未来を色や模様で表現するのは、なんだか哲学的でとても面白かったです。小島氏のお話では「あきらめずにやっていれば夢が叶う」ことの素晴らしさを目や耳で感じられ、いい経験になりました。

いつの間にかルーティン化してしまった生活の中で、忘れかけていたものを思い出すことができたような気がします。「今」「自分」はこれまで、そしてこれからのあらゆるものがあって存在している。過去と未来の繋ぎ役でもあるんだな、ということをアートを通して感じました。緑いっぱいのハーブ園で、美しい演奏を聴き、心が安らぎました。愛情の反対は憎しみではなく無関心、と先生はおっしゃいます。現代社会の様々な社会問題(途上国との関係など)もこれが一番の原因なのだと思います。人はもちろん、自然や動物などあらゆるものに関心を持ってつながっていく。そう意識すればよりよい世界になっていくのかもしれません。

小島さんの「食が人間形成に深く関連していること」「日本に合ったスローフードの形を探す必要がある」というご意見に心から賛同します。夢を諦めずに繋ぎあげたこのハーブガーデンに「いること自体が幸せだ」とおっしゃっていた小島さん。これ以上の幸せはないと思います。知足先生が「贅沢はお金で買うものではなく、感じるもの」とおっしゃっていましたが、私も身近な幸せを感じていきたい。いろいろな命の上に、今の自分の命があるということを常に胸に留めて、感謝の心に満たされて毎日を送りたいです。とても有意義な一日でした。

屋外で絵の具を使って描いたことは素直に楽しかった。早めに仕上げて演奏をもっとしっかり聴きたかった。現在迷っていることがあるが小島さんの話を聞いて、とりあえず行動しようと思った。

自分は美術が苦手だったのですが、未来の自分や過去の自分を想像すると、意外にイメージが湧いてきて楽しかったです。また2年前彩色した作品の上に重ねて描いていくことで、つながりを感じました。小島さんのお話では50代で仕事を変える実行力や勇気を感じて、自分自身も勇気を得ることができました。スローフードについて、日本食が海外で注目されていますが、日本ではファーストフードなど他国の食文化によって軽んじられています。日本食をもっと大切にしたいと思いました。

今日の野外授業で、ゆっくりとした、そして温かい時間を過ごせたことが本当にうれしかったです。毎日の「ギリギリ」で一生懸命になっている間に、あえて「ゆとり」の時間を過ごす必要性を感じました。今の自分を裏切らないような未来を作っていきたいです。「食の大切さ」について、これからもっと学んでいきたいです。

暑くて大変だったけど、自分のことをいろいろと考えながら制作し、いい経験になったと思う。演奏もとてもきれいで、のんびりした時間を過ごせてよかった。バジルがとてもおいしかった。自分の力でこんなきれいなハーブガーデンを作られた小島さんは、本当にすごいと思った。私も自分の夢に向かってあきらめずに努力していきたい。

今日の授業で小島さんのお話を聞けて、大変よかったです。聞いているうちに元気というか、何か目に見えない力を得たような気がします。自分の夢に向かって何をすればいいか悩んでいるところでした。「夢を実現したいという強い心を保ち続けることが大切だ」と小島さんから教わり勇気づけられました。地図をみて「一般の人はなかなか来ないだろうな」と思っていたら、たくさんの人がいて驚きました。行き方を聞いたコンビニでも、詳しくハーブ園のことを教えてもらい、地域の方々にここがよく知られていることがわかりました。このような場所をつくった小島さんはすごいと思いました。

アートワークショップでは、中に手紙が入った箱に色を塗った。知らない方の作品だが、何か思いが伝わってくるようなつながりを感じた。ハーブ園を実際に作るまでの話はとてもためになった。風が気持ちよくて、空気もおいしい。本当に幸せな気持ちになれた。夢はあきらめなければ叶うというお話は、ずっと忘れないでいたい。

高校に美術の授業がなかったので、久しぶりの雰囲気で楽しかったです。貴重なお時間ありがとうございました。パスタおいしかったです。

木箱の彩色を通して、時間とともに朽ちていく寂しさ、そして受け継がれていく想いの大切さを学びました。現在や未来を色で表現することに戸惑いはありましたが、自分のもつ色のイメージで描くことにしました。小島さんのお話で、反対を受けてでも自分のやりたいことを実行する勇気が、私にもほしいと思いました。年をとっても新しいことは始められる、そのことを実行した小島さんはすごい方です。

木に自分の好きな色を塗ったことで、私が今ここに来ているという証を残せてうれしかったです。ハーブもバジルもおいしかったです。私はまだ夢を持っていないのですが、小島さんのように自分のやりたいことを仕事にできる人をみると、本当に憧れますし、うらやましいです。

地産地消って本当にいいな、とパスタを食べて思いました。旬のものを食べられるし、新鮮だし、体にいいし。そして何より感謝の気持ちが普段より大きかったです。食関係の仕事につきたいので、今日は本当にいい経験でした。

 

九州大学は、地域の人々と関わり風土を慈しむ心を養う学生教育プログラムを始めました。自分が生きる土地のものを食べる「地産地消」は、単に健康のためだけではありません。温暖化や世界貧困などの社会問題に深く関わっているのです。「地産地消」につながる世界的社会問題や文化的背景について学び、未来につづく道を共に探しましょう。

現代GP(Good Practice)とは、優れた大学教育プログラムを支援する制度です。九州大学・現代GP「地域環境、農業活用による大学教育の活性化(大地、生命、農業と芸術の融合による教育プログラム)」の一環として3回の講演会を行うことになりました。次世代のために、心を見失った物質中心の社会システムを改善し持続可能な社会を取り戻さなければなりません。そのためにはまず温暖化や世界貧困を生み出す社会のあり方に目を向け、それらが私たちの「食」や「地産地消の農業生産」に結びついていることに気づく必要があります。受講者自身が問題を主体的に考え、創造性豊かな提案と行動する力を養うことを目標にしています。大学生と、地域の方々が共に学ぶ新しいプログラムです。

九州大学大学院芸術工学研究院 知足(ともたり)美加子

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