Demonstrations of Auditory Illusions and Tricks

〜聴覚デモンストレーション〜
2nd Edition

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X  動的高さ


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<20> オクターブ間隔でない周波数成分音を持つ複合音における無限音階

 Shepard (1964) は、スペクトルエンベロープが全く同じ複合音をいくつか作成し、周波数の境界を目立たなくするために、周波数が一番高い成分音と、低い成分音のレベルを低くした。それぞれの複合音の周波数成分は1オクターブ間隔にならんでいて、クロマ的高さを持っている。これらの複合音を、C、C♯、D、D♯、E… のようにトーンクロマの循環性に基づいた高さの順番に呈示すると、長い間、連続的に上昇または下降する高さが聞こえる。この現象は、トーンクロマの循環性を証明する現象だと考えられている。しかし、Burns (1985) は、成分音に明確なトーンクロマを利用していない場合でも、同様に、連続的に上昇または下降する高さが聞こえることを示した。
 このデモンストレーションの音刺激は、成分音の間隔が 1400 cent (7/6オクターブ) である。下の図は、最初の複合音のスペクトルを示している。他の 13 個の複合音は、すべての成分を 100 cent (1半音) ステップで高い方へシフトさせたものである。この場合、高さが連続的に上昇 (a) または下降 (b) するように聞こえる。ときどき、急激に下降または上昇する高さが聞こえることがあるが、循環的に繰り返す場合にくらべて、あいまいであり頻度も低い。

Shepard, R.N. (1964).
Circularity in judgments of relative pitch.   Journal of the Acoustical Society of America , 36, 2346-2353.

Burns, E.M. (1981).
Circularity in relative pitch judgments for inharmonic complex tones: The Shepard demonstration revisited, again.   Perception & Psychophysics , 30, 467-472.

Fig.20

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<21> 対数周波数軸上で等間隔な成分音と等間隔でない成分音をもつ複合音の無限音階

 Nakajima et al. (1991) は、成分音の間隔が 1400 cent である<20>と同様の複合音を作成し、さらに、1400 cent を 600 cent と 800 cent に分割する成分音を加え、成分音が 700 cent ごとにほぼ等間隔に並ぶ複合音をいくつか作成した。この音刺激は、(a) と (b) のように、100 cent ステップでくり返し呈示すると、連続的に上昇または下降する高さが聞こえる。(c) と (d) では、同じ複合音を、700 cent ステップでくり返し呈示している。

Nakajima, Y., Minami, H., Tsumura, T., Kunisaki, H., Ohnishi, S., & Teranishi, R. (1991).
Dynamic pitch perception for complex tones of periodic spectral patterns.   Music Perception , 8, 291-314.

Fig.21

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<22> 非調波複合音における無限音階

 Murakita et al. (1997) は、15 の成分音からなる非調波複合音を作成した。3オクターブの周波数範囲を 240 cent ごと 15 セクションに分割し、複合音の成分音それぞれを、セクション内でランダムに配置した。それぞれの成分音は、100 cent ステップずつ上へシフトし、ある成分が最高周波数成分の境界を超えたとき、他の成分が最低周波数の境界から現れ、複合音の成分音の数や密度を均一に保っている。この音刺激は、連続的に上昇する (a)、または下降する (b) 高さが聞こえる。

Murakita, Y., Uesako, N., & Nakajima, Y. (1997).
An endlessly ascending or descending scale consisting of pseudo-noises(in Japanese).   Trans. Tech. Com. Psycho. Physio. Acoust. , H-97-93.

Fig.22

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