Demonstrations of Auditory Illusions and Tricks

〜聴覚デモンストレーション〜
2nd Edition

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Y 時間知覚


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<23> 両耳受聴におけるテンポと片耳受聴におけるテンポの違い

 このデモンストレーションでは、まず、片耳に 1 秒間に 8 回の割合で短音の系列が呈示される。 その後すぐに、同様の短音の系列が左右の耳に交互に呈示される。これら短音の系列は、同じ割合で呈示されるにも関わらず、左右に呈示される場合の方が遅いように感じられる。このことは、両耳に交互に呈示された音の系列は、片耳のみに呈示された場合よりも、聴覚の記憶の中で伸長することを示している。先行研究では、系列を片耳のみで聞いた場合と、両耳交互に聞いた場合とでは、知覚上およそ 25 ms の時間的ずれがあることが明らかになっている。

ten Hoopen, G., Vos, J., & Dispa, J. (1982).
Interaural and monaural clicks and clocks: Tempo difference versus attention switching.   Journal of Experimental Psychology: Human Perception and Performance , 8, 3, 422-434.

Akerboom, S., ten Hoopen, G., Olierook, P., &van der Schaaf, T. (1983).
Auditory spatial alternation transforms auditory time.   Journal of Experimental Psychology: Human Perception and Performance , 9, 6, 882-897.

Fig.23a

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<24> 分割時間の過大評価

 2つの短音によって区切られた 240 ms の空虚時間が、もう1つの短音によって2つの空虚時間に分割された場合、その全体の時間間隔は過大評価される。明確な過大評価は、聴取者がその空虚時間は分割されたものと意識している場合のみにおいて生じる。(a) では空虚時間が2つに分割されたパターンが、(b) では分割されていないパターンが呈示される。

このデモンストレーションでは、プレゼンテーションボタンをクリックしてから、音が出るまでに少々時間がかかるかもしれませんので、waveファイルをコンピュータにダウンロードしてから再生し てください。

Hall, G.S. & Jastrow, J. (1886).
Studies of rhythm.   Mind , 11,55-62.

Nakajima, Y. (1987).
A model of empty duration perception.   Perception , 16, 485-520

Fig.24a Fig.24b

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<25> 時間縮小錯覚

 短い空虚時間は、それよりも短い空虚時間を時間的に前に隣接して呈示すると過小評価される。 このデモンストレーションでは、240 ms に固定された空虚時間に、80 ms から 320 ms まで変化する様々な空虚時間 (以後、先行時間と表記する) を時間的に前に隣接させたパターンが呈示される。先行時間は、320 ms から 80 ms まで 20 ms ステップでしだいに短くなっていく。先行時間が 180 ms となる 8 番目の音あたりで後ろに続く空虚時間のほうが短くなったように感じられる。

Nakajima, Y., ten Hoopen, G., & van der Wilk, R. (1991).
A new illusion of time perception.   Music Perception , 8, 431-448.

Suetomi, D. & Nakajima, Y. (1998).
How stable is time-shrinking?    Journal of Music Perception and Cognition , 4, 19-25.

Fig.25

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<26> 時間縮小錯覚1「知覚時間の不連続的変化」

 このデモンストレーションでは、3つの区切り音によって区切られた2つの隣接する空虚時間を持つような一連の音刺激パターンが呈示される。(a) の音刺激パターンでは、2つの空虚時間がともに 160 ms である刺激を出発点として 、2番目の短音の時間的位置を 10 ms ずつ時間的に前へずらしていくことによって、先行する空虚時間が 10 ms ずつ 短くなり、後に続く空虚時間が 10 ms ずつ長くなる。トータルの時間間隔は 320 ms で固定してある。この隣接した2つの空虚時間は、それらの時間間隔の差が 100 ms 以内にとどまる 6 番目までの音刺激では、それら2つの空虚時間の間に長さの差は知覚されず、同じ時間間隔であるように知覚される。つまり、時間縮小錯覚が生じる。しかし、時間間隔の差がそれ以上大きくなると、突然、その2つの時間間隔の差がはっきりと知覚できるようになる。 しかし、(a) のデモンストレーションを時間的に逆にした (b) のデモンストレーションでは、(a) に見られるような急激な知覚の変化は起こらない。

Nakajima, Y., ten Hoopen, G., Hilkhuysen, G., & Sasaki, T. (1992).
Time-shrinking: A discontinuity in the perception of auditory temporal patterns.   Perception & Psychophysics , 51, 504-507.

Fig.26-1 Fig.26-2

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<27> 時間縮小錯覚2「空虚時間が3つ隣接する場合」

 対照条件であるこのデモンストレーションの1つ目のパターンでは、240 ms の空虚時間が2つ、ある時間間隔をおいて呈示される。2つ目のパターン以降では、3つの空虚時間と比較刺激である空虚時間が、ある時間間隔をおいて呈示される。これらのパターンにおいて、1番目の空虚時間は40 msから360 msまで40 ms幅で増加 していくが、2番目、3番目の空虚時間はそれぞれ160 ms、240 msに固定されている。すべてのパターンにおいて、比較刺激の空虚時間は 240 msである。1番目の空虚時間が 160 ms である第 5 パターン、および1番目の空虚時間が 320 ms 以上である第 9パターン以降では、3番目の空虚時間は著しく過小評価される。

Fig.27-1 Fig.27-2 Fig.27-3 Fig.27-4 Fig.27-5 Fig.27-6 Fig.27-7 Fig.27-8 Fig.27-9 Fig.27-10 Fig.27-11

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