「周波数変化音におけるグライド部の知覚について」

■メンバー

鄭 瑾(実験)
遼寧省瀋陽市出身

宮崎 慶太 (音作り) 
福岡県福岡市出身

安部 淳(音作り・実験)
福岡県春日市出身

逸見 真弥 (WEB担当、盲腸切除予定)
大阪府高槻市出身

 

■目的

周波数変化音のグライド部において、周波数の下降幅と時間という二つのパラメータを
変化させることによって、グライド部の知覚内容がどのように変化するかを調べる。


■実験手続き

[刺激]

 

[呈示方法]
全15刺激をパソコンから被験者にヘッドフォンからランダムな順序で呈示する。
被験者には知覚した音の軌跡を紙に描いてもらった。

 

[サウンドサンプル]

 

[デモンストレーション]

まず、下の再生ボタンを押して音を聞いて下さい。


これは1000Hzの定常音から、500Hzの定常音に向かってグライドする音です。
グライド部の長さは125msです。
この音の物理特性は下図のようになっていますが、聞いた感じでも同じ様なイメージに
なると思います。
このように音が繋がって聞こえる状態が、「グライドを知覚する」状態です。

 

今度は4000Hzの定常音から、500Hzの定常音に向かってグライドする音です。
グライド部の長さは25msとかなり短くなっています。
この音の物理特性も先程の図のように、全ての音が繋がっていますが、
聞いた感じでは下図のように切れて聞こえないでしょうか?
このように音が切れて聞こえる状態が、「グライドを知覚しない」状態です。


■結果

※各グラフの横軸の番号は、
1が25ms、2が50ms、3が75ms、4が100ms、5が125msに相当する。


■考察

グライド部の時間が短くなるにつれて、グライドを知覚しない実験参加者の数が増えた。
また、周波数変化幅が大きくなるにつれてグライドを知覚しない実験参加者の数が増えた。

このことから、グライドの時間が短くなればなるほど、周波数変化幅が大きくなればなるほど、
連続的な周波数変化音のグライド部を知覚しにくくなる傾向が見て取れた。
しかし、今回の実験条件ではほとんどの場合においてグライドを知覚するという回答が多く、
さらに短い時間条件や、さらに大きい周波数変化幅において完全にグライドが
知覚出来なくなる条件が存在すると考えられる。