
九州大学大学院芸術工学研究院は、福津市と行政サービスデザインの共同研究を行っています。
子どもの増加率が日本有数の福岡県福津市では、「こどもの笑顔があふれ、心豊かに育ちあうまち」を理念に子育て行政に取り組んでおり、「福津市こどもの国」の名のもとに、九州大学と共同で、子育てをする保護者の気持ちに寄り添いつつ、紙・デジタル媒体の統合プラットフォームの構築を行い、「福津市こどもの国:子育てサービスマップ、子育て支援ガイドブック、アプリ、市ウェブサイト」を開発しました。そのデザインが、この度2023年度グッドデザイン賞を受賞しました。
本デザインは、子育て行政サービスを利用するすべての福津市民が利用対象者で、市ウェブ、スマホアプリと、印刷物であるサービスマップ、ガイドブックの4つで構成されています。印刷物は手に取れるよう子育て関連施設に配布しています。市ウェブは行政サービス全般の関係性がわかりやすくデザインされています。スマホアプリは手軽なタッチポイントとしてデザインされ、市ウェブや印刷物からダウンロードを促す仕組みになっています。
デザインの特徴は3つあり、
1)インクルーシブデザインによる、不安を持ちつつ子育てをしている保護者の気持ちに寄り添うデザインであること
2)「福津市こどもの国」として、紙媒体とデジタル媒体サービスの統合プラットフォームの市民共創デザインであること
3)市民ワークショップや担当職員名シール貼付けなど、行政スタッフと保護者の双方向の関係性のデザインであること
が挙げられます。
プロデューサー:
平井康之(九州大学大学院芸術工学研究院 教授)
ディレクター:
中島梨沙(株式会社スカイ)、村岡詩織(島根県立大学)、下村萌(九州大学大学院芸術工学研究院 助教)、カリ・ハンス・コッモネン
デザイナー:
ウフラボ 平野由記(ウフラボ)、土肥真維華、宮本あかり
