農のインスタレーション「橘の響き」ができるまで
2007年3月1日、2日→作品コンセプト
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竹を切り出し、製材。藁をハミ切りで整える。 | JA粕屋ふれあい交流館中心の柱を竹で囲む。テグスを細かく巻き光沢をつける。 |
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銅線150mと真鍮針金150mを交互に巻き付ける。 | 4種類の柑橘系果実を構成する。木の留め具にテグスで吊す。 |
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穴を開けた竹にテグスを通した柑橘類を留める。 | 柑橘類を天井から吊す。縦割りした4mの竹を構成する。 |
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左右に長く繋いだ柑橘類を吊す。黄色の果実が予想より大きなものが用意されていたので、左の部分が落下。3回やり直したがうまくいかず、本数を減らすことに。 | ブロッコリーが当日の朝届く。茎に竹を差し、藁の部分に突き刺して構成する。キュウイも構成。下部を土、竹の曲線を水と風、柑橘類を光に見立てる。 |
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お手伝いしてくださった皆さん、本当にありがとうございました。集まった皆さん、誰が欠けても完成には至りませんでした。素晴らしい方々でした。 | 藤枝守先生作曲の「植物文様」について先生ご自身が解説。鈴木理恵子さん、石川高さんによるヴァイオリンと笙の演奏が行われる。美しいということを肌で感じた。響きと香りと色がひとつになり、心に染み通った。 |
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作品前の演奏を聴きながら、音も香りも色も味も心も全ては「響き」なのだと思った。食の前に人間が何を想像しなくてはいけないのか、そこを深く考えていきたい。その想像力が感謝と謙虚さの源であり、人間自身が自己肯定するための一歩なのだ。
3日間、制作に手を貸して下さった方々がいた。評価のためではなく、ただ創るためにそれぞれの方が全力を尽くし、共に完成の喜びを分かち合った。「手塩をかける」という言葉がある。手をかけ協働しながら美しさへと向かう時、その時空間は異化される。関わる人すべてが必要な人となり、自らの魂の所在を確認できるのである。(3/5の作業日記から) |