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「渾沌をして語らしめる」KJ法(JAIST國藤進先生)

KJ法の誕生から発展を川喜田二郎先生と共にされた國藤進先生が来学くださり、分類法との誤用が広がっているKJ法について、「渾沌をして語らしめる」創造的統合(と新たな渾沌)のKJ法を終日直々に演習ご指導いただきました。前日には、貴重なアーカイブ資料と共に、川喜田二郎先生と執筆されたKJ法教科書や、多くの逸材を世界に輩出した移動大学のお話、日本創造学会設立のお話や、若くして任ぜられた国事業のお話、JAISTでの地域に根ざした様々なプロダクト/サービス開発についての御講演を拝聴しました。

コロナ禍で今年度初めての対面授業。1グループ3名とし、模造紙で顔を突き合わせることのないよう各自PCからアクセスする共有画面上で作業、1人は対面せず、残る2人は机2つを挟んでの位置取りでのグループワークでした。「作業」はオンラインでできても、対面でないと伝わらないKJ法の本質「渾沌」、情念と気迫あふれる御指導を惜しみなく注いでいただきました。松前研TAペア(東海林/平沢)もオンラインツール支援はじめ絶妙なサポートで貢献してくれました。

大学紛争とコロナ禍。時代は違えど、学びの場としての大学の機能が揺さぶられた特異な時期にあって、東工大を辞職された川喜田先生が始められた自然の中での移動大学で体得されたKJ法の本質を、今コロナ禍にあって渾沌をアイデンティティとする芸工の学生と共有できたことの意味、時代を超え人が繋ぐ知脈に胸が熱くなりました。東工大の大先輩でありJAISTでの恩師である國藤先生の、制御工学から社会システム工学、そしてソーシャルイノベーター教育/学際アプローチによる創造性研究者へと辿られた背景や道のりは重なるところが多く、個人的にも大いに力づけられたご来学でした。心からの感謝を込めて。