アイヌ文様説明(貝澤耕一) >Back三人展 アイヌ文様は昔から木製品に彫刻として、また服飾品に刺繍として表現された文様のことをいう。
木製品は主に男性が、服飾品は女性が作ってきた。それはだれに教えられるわけでもなく先輩達の技をみて学ぶものである。子供の頃から土に絵をかき、遊びを通してデザインの訓練をする。やがてマキリ(小刀)やケム(針)を持つ手は、何の下描きもなしに、自由に文様を形作っていった。この文様には、風や水などすべてものが「無限に続く」という暗示がこめられている。文様が途切れる部分は、終わりながら終わっていないことを表現しなくてはならない。沙流川流域の代表的な文様
モレウノカ(渦巻き文様) ラムラムノカ(うろこ文様) コイノカ(波形文様) すじ彫り そして、これらの文様で形成された画面上で、一番輝いてくるのは「残された空間の美しさ」であった。
私たちは先輩達の足もとにもおよばないが、それぞれのアイヌ文化を表現してみたい。
その遊び心を、共に楽しみながら。