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《サンゴの生命の樹ークジラの苗床》
Tree of Life in the Sea ― Whale-Shaped Coral Nursery
 
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近年全国的にサンゴ減少、およびサンゴ礫底を含む群落全体の 砂地化が問題となっています。静岡県沼津市の内海湾では、造礁性サンゴのエダミドリイシの大群集が1990年代には約5,000u存在していました。しかし、1996年に起こった低水温やガンガゼによる食害、海藻類の付着により、現在総面積は2.3%ほどに縮小しています。また、2023年の夏には、サンゴの白化現象が起こっています(→サンゴ保全活動)。
「サンゴの生命の樹 ークジラの苗床」は、サンゴを育成する苗床づくりにアートを取り入れ、将来世代の自然環境保全への意識を喚起し、能動的な行動に結びつけるプロジェクトです(→企画案)。海の生命の循環に着目した鯨骨生物群集絵本『クジラがしんだら』(江口絵里著、童心社2024年)を参考に、駿河湾に生息するアカボウクジラをモチーフにしたサンゴの苗床をつくります。この苗床は、生態系の上位に位置するアカボウクジラが亡くなると海底に沈み→プランクトンの栄養となり→サンゴを育むという循環をイメージさせるものです。 クジラ型に積んだブロックの穴に漆喰を詰め込み、そこに折れてしまったサンゴを挿してレスキューします。海面下にサンゴのクジラが眠ることを市民にイメージさせ、海と人の心を繋がりを高めることを目的とします。また、サンゴに関係する生物のネイチャーポジティブを目指します。
2026年3月10〜13日に、平沢マリンセンターの協力のもと、内海湾に「サンゴの生命の樹ークジラの苗床」を設置しました。作業中、富士山を望む海辺での作業。波音や海風、青鷺の鳴き声の中、ゆったりとした平和な時間が流れるのを感じました。海がもつ「浄化」の力に包まれ、イザサギノミコトが海で禊をしたという神話を思い出しました。作業の詳細は以下のMILLの報告ページをご覧ください(→MILL報告ページ)。関わってくださった皆さん、ご協力心より感謝いたします。最後の日、美しい富士山を拝むことができて、何か報われたような気持ちになりました。
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