アイヌ文化体験交流会 民族楽器演奏

(1999年7月10日 芸工大・工作工房にて)

 

トンコリ

(奏者/貝澤珠美氏

 楽器制作/貝澤耕一氏)

樺太アイヌのことばで三弦、または五弦琴のことをいいます。樺太アイヌの楽器です。材料にはエゾマツ、イチイ、ナナカマド、オンコ、ハルニレなどが用いられますが、もっとも音色がいいのはホウノキといわれています。弦には、イラクサと鯨、鹿などの筋をよりあわせたもの使います。

演奏曲には、子守歌のように唄の伴奏として奏でられた曲がそのまま独奏曲として残っているもの、自然界の音を模倣し表現したもの、また自分の感情を音にしたものがあります。(講師の方々からの配布資料による)

ムックリ

(奏者/高野啓子氏)

主にチシマザサを材料として、長さ15?B、幅1.5?Bほどの大きさに薄く削られ、その中に舌状の弁をもち、その弁を振動させるために紐がつけられた楽器です。この紐を連続的に引っ張って弁を振動させ、その振動音を口のなかで反響させることによって、ムックリ独特の音を出すことができます。弁の振動の強さや行きの仕方によって音に強弱を与え、口腔の大きさや下の動きを変えることで、音色を調節し、より多彩な音が表現できます。自然の音を表したり、自分の思いをこめて愛情の表現にも用いられたようです。(講師の方々からの配布資料による)

ムックリの演奏を練習する聴衆

*参加者それぞれにムックリが配られ、ひとりひとり演奏させていただく。貴重な体験であった。

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