平成25年度  文化庁 大学を活用した文化芸術推進事業

九州大学 大学院 芸術工学研究院

ホールマネジメントエンジニア養成講座

 

プロジェクト

今年度HME養成講座では,以下のプロジェクトの推進を予定しています。さらに受講者の皆様に持ち寄っていただくプロジェクトの共同での考察・推進もあわせて進める予定です。

  九州大学HME+九州交響楽団連携事業「九響ジャンプ! トークセッション&ライブ」

平成26年2月17日(月) 18:30 〜      チラシ PDF 2.9MB

会場:FFGホール(元福岡銀行本店ホール)

 九州交響楽団と九大HME養成講座が連携して企画する二部構成のプログラムです。第一部では,九響を愛する音楽愛好者,ジャーナリスト,教育者,指揮者らが一同に会し,オーケストラの可能性を様々な角度から論議します。オーケストラの創造行為から演奏プログラム,そして社会的使命まで,これまで論議されることの少なかったテーマを自由闊達に会場の参加者と共に考える場にできたらと期待しています。
 第二部では,福岡でも人気沸騰中の指揮者 飯森範親が若手指揮者の船橋洋介と共にユニークな演奏プログラムに挑みます。プログラムのテーマは「愛の物語」です。19世紀初期の音楽から19世紀ロマン派の音楽,そして21世紀の音楽です。西洋音楽の持つ<感情表現>の側面にスポットを当てつつ、地元の現代作曲家の作品も選んでみました。知的好奇心と遊びごころ満載のプログラムをお楽しみ下さい。

 

  「ひびき・ま・かたち 〜音楽場の創成〜」  チラシ PDF 3.9MB

第1コンサート「空間音楽への試み」:平成26年3月14日(金)18:00〜
シンポジウム「音楽場としての九州」:平成26年3月15日(土)19:00〜
第2コンサート「音楽空間への試み」:平成26年3月16日(日)15:00〜

会場:九州大学大橋キャンパス内多次元デザイン実験棟ホール

音響工学の知見と音楽制作の感性とを融合させた新たなコンテンツを提案するイベントです。音響工学の側からは,音をどのように響かせるかという技術を提供し,音楽制作の側からは音の響かせ方に着目した作品を提供します。その両者は個別にみても完成したコンテンツですが,それらの融合が化学反応にも似た変化をさらに起こし,より新しいコンテンツの完成が期待されます。
第1コンサート「空間音楽への試み」における「空間音楽」とは,音源を空間の様々な場所に配置し,音が発生する場所や音が鳴る方向などを構成要素に取り入れた音楽のことです。こうしたアイデアは古くより存在しましたが,表現として空間音楽が意識されるようになってきたのはようやく最近のことです。 音響工学の発展がそれを可能にしたのです。
第2コンサート「音楽空間への試み」はひとつの空間に様々な響きの質を作り出す音響工学的しかけを用意し,ある特定の楽器(今回はギター&フルート)を用いて,その音楽内容に適した響きの空間を創造することを試みます。その空間の響きはソフトで形成されるが故に,音楽内容と空間音響とのコラボレーションという新しい概念がそこには現れるはずです。 両者のあいだに開催されるシンポジウム「音楽場としての九州」は,九州に生活拠点を置きつつもグローバルな視点で活動を行っている作曲家小畑郁男氏と田口和行氏に,自作品について語って頂きます。表面的には恵まれることのない現代音楽の作曲になぜ夢中になれるのか,多くの人が気付かない豊かな世界がそこにはあるはずです。