エイブルアート福岡プロジェクト

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「企画の趣旨」

http://ableart-fukuoka.hoops.ne.jp/

エイブルアート(可能性の芸術)は障害者芸術の再評価をきっかけとしてはじまりました。その言葉は本来すべての人に関わることであり、人間が生きようとする力(自分をくじくものに挑み、うち開く自由)その可能性を取り戻す動きへと深まっています。

関わりや生死の実感が希薄になっている現代、「自分は存在していいのか」という怖れが様々な社会問題を引き起こしています。人々は安心感や居場所を求めさまよっているのです。

だからこそ今エイブルアート福岡は、人、もの、思いなど、それぞれの「あいだ」をつなぐ力を見つめることからはじめようとしています。場の中に自分の存在を実感し必要とされていることを確認すること。感じることを忘れてしまった感覚を、なにげない日常の中でひとつひとつ気づくこと。表現を通じてやりとりすること。

このプロジェクトは様々な立場の人が参加しています。人々が気軽に集まり、つながりを回復する場を創り出そうとしているのです。場と場の「あいだ」をつなぎ、環として広げていく道のりを、いっしょに歩いてみませんか?

「エイブルアート福岡」の活動

・ 平成 12年 3月 7〜12日 
       「エイブルアート展〜ここからなにかがはじまる」作品展主催
・ 平成 12年3月12日 
       「トヨタ・エイブルアート・フォーラム福岡」シンポジウム主催
・   平成11年7月10日
      「アイヌ文化体験交流会」共催

>エイブルアートについての説明はこちら


「活動の予定」

写真プロジェクト
<ワークショップ>
 私達の生活の中に深く関わっている写真に注目し、フォトグラムやピンホールカメラを題材に、写真の原理の面白さを感じるワークショップを行う。写真を通じて自らの新しい視点をに気づくことを目的とする。(参加者/ハンディをもつ方々を含め30人)

10月1日 9:00〜16:00(予定)
会場:九州産業大学
  講師: 小河修次 教授

<写真展示会>
 ハンディのあるなしに関わらず、全ての人が「まなざし」を向ける主体として表現することをテーマとする。前回のワークショップの際、各自に渡しておいたフィルムを全て現像し(一人約70枚)、壁一面に展示する。写真は作者が「見つめたもの」の軌跡である。写真を切り口として、撮影者の日常(例えば車椅子からの視点)を鑑賞し、共有していくための展覧会。

11月24日〜11月26日(予定)
会場:ギャラリー笑門
(中央区警固)

「芸術とヘルスケアフォーラム」   >フォーラムへの所感

自分自身が創造に関わることで人は治癒されていく。芸術という言葉を柔軟に捉えなおすためのフォーラム。芸術文化活動を通じて、関わりを回復する活動を行っている方々を招き、パネルディスカッションを行う。
10月7日
会場:あじびホール
  
13:00 プレゼンテーション  播磨靖夫(たんぽぽの家理事長)
13:10 講演 ジャニス・パルマー
     (デューク大学メディカルセンター文化サービスプログラム担当)
14:10 パネルディスカッション
パネラー   野村誠(音楽家) 秋田光彦 (應典院住職、まちづくり)
  地元パネラー 山口進一 (ALS患者、Webネットワークづくり)

>山口氏への所感

山口進一:福岡県宗像市在住。ALS患者(筋萎縮性側索硬化症:筋肉が徐々に機能を失うが、感覚や知能は侵されないまま正常に保たれる病気)山口氏はパソコンを駆使して、ネットワークづくりを行っている。また自分の声でコミュニケーションし続けるために音のデータベースを作成中。彼の精力的な活動は、身体的ハンディ(特に高齢者、障害者など)を越えた新しいコミュニケーションのあり方を提示してくれる。

「50人作家連名プロジェクト」

8月〜10月 
s会場:九州芸術工科大学工作工房
(サポート/知足院美加子)

毎週日曜日、希望者に同一の大理石を彫ってもらう。参加者の制作の様子はビデオで撮影する。石と対峙し関わりを深め、彫る/磨くという体験をそれぞれに得てもらう。制作後、破片のひとつを磨き、持ち帰ってもらう。いわゆる健常者や障害者の枠を越えて、50人の人々に作家として参加してもらう。


>参考文献(劇団「態変」) >ALSとは何か >アウトサイダー巡回展