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近況報告を兼ねて昨年の私の様子をまとめて見ました.

今年もよろしくお願い致します.


2020年の初めに2019年の近況御報告

 

高木英行 (九州大学大学院芸術工学研究院,(兼任)応用知覚科学研究センター,(協力教員)五感応用デバイス研究開発センター)
815-8540 福岡市南区塩原4丁目9−1


TEL & FAX <+81>92-553-4555
e-mail  h.takagi.457m.kyushu-u.ac.jp
URL  http://www.design.kyushu-u.ac.jp/~takagi/




研究活動

 

2019年の研究活動概要は,七つの国際会議参加(CEC2019, FC2019, ICSI2019, SCDS2019, iCAST2019, R10-HTC2019, SSCI2019),六つの国内会議参加,三大学でセミナー講演(延世大学校,Walailak大学,上海海事大学)を行い,国際雑誌論文2編,国際会議論文4編,国内会議論文3編,国内会議招待講演1件,国際会議keynote talk 2件,の発表・講演をしました.

 

ほとんどの研究発表は進化計算の最適化に関する内容ですが,インドネシアでのIEEE R10-Humanitarian Technology Conference 2019 でのkeynote speech では,九州芸術工科大学の設立背景と教育を説明して,技術の性能向上をgoalにするのではなく,技術のユーザの生活の質向上を目指す必要があることを訴えることを話の導入部に持ってきて,講演主題である人間要素を取り込む研究知能の話をしました.そのため,題目もちょっと凝って,"Humanized Technologies: It's not just about performance"としました.

 

1月には深圳大学の石大明教授をお招きし,ニューラルネット(NN)関連の講演をしていただきました.その後,進化計算でNN設計に関わる形で彼の研究助成申請に加わるよう依頼を受けました.その一環で,2020年3月には彼の研究室で一週間訪問研究をする予定です.

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研究室

定年の関係で私の最後の博士生であった余俊君が2019年9月に学位を取得しました.同年4月から日本学術振興会の特別研究員に採用されていましたので,10月以降も特別研究員として研究室で共同研究,後輩学生の指導に関わっています.現在日本の大学でのポジションを求めて就活中です.

 

2019年度は,卒研生1名が9月に卒業し,研究生1名が中国での就職が決まり11月に退学帰国しました.その結果,2019年度後学期は,1名のポストドク,2名のM2生,2名のM1生,3名の研究生体制で運営しております.すべて留学生です.2020年度は繰り上がりで, 2名のM2生と3名のM1生体制になりますが,10月から日中共同指導のD生が1年間滞在する予定です(奨学金申請が採用されればですが).

進化計算分野のチャレンジ課題を修士研究で挑戦してもらいます.実用問題の最適化では,計算コストが高い問題,設計変数規模が大きい問題,制約(解として採用できない領域)が非常に厳しい問題,などがあります.これらの問題に耐えうるアルゴリズムの考案を修士研究で取り組んでもらう予定です.


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教育活動

 

延世大学校,Walailak大学,上海海事大学でのセミナー講演は,技術紹介という点では研究関連ですが,受講学生に新しい技術への好奇心を持たせ,研究への動機付けをするという意味では教育活動とも言えます.これら3大学では,各々,趙誠培教授,2018年9月まで私の研究室にいたVorachart博士,范勤勤副教授にセミナー講演のお世話をいただきました.感謝申し上げます.

また9月には宮崎西高校へ出前授業に行き,「計算知能+感性=芸術工学」の題目で授業を2回してきました.九大芸術工学部に入学した学生でも,字面から「芸術と工学を学ぶのだろう」「コンピュータ技術を使ってアートをするのだろう」と考えて入学してきます. 1年生の4月開講授業の第1回目でもこの出前授業のような内容の授業をして,受講の前と後での芸術工学に対する認識の違いをレポート課題にするのですが,ほとんどの学生は勘違いとまでは言わないにしても,自身が正しく理解していなかったことに驚いたというレポートを出してきます.


教育面での大きな話題は芸術工学部の改組です.芸術工学部は2020年4月から学部改組をし,1学科5コースになります.従来のAO入試と一般入試の他,学科一括入学(配属決定は2年時)の導入,2021年度からは推薦入試も導入します.芸術工学部のデザイン対象の変遷から今回の改組を位置付けると,環・工・画・音を対象にする九州芸工大設立期のデザインが第1期,日常生活へのコンピュータ技術普及に伴い,ネットやメディアを加えた1990年代の5学科体制への改組が第2期,そして今回が,対象物がない仕組みのデザインやソーシャルデザイン等の未来構想デザインコースを新設した芸術工学第3期の教育体制になります.イメージが湧きにくいようでしたら,高齢化社会にどのような技術をどのように使うようにし,そのような制度設計や社会支援,生きがい支援をすべきか,という総合設計をイメージしてもらうと,昔のデザインとは違う意味でのデザインであることが分かるかもしれません.私は未来構想デザインコースを担当しますが,定年の関係で専門科目担当は2021年度のみです.


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プライベート

 

出張には多く行きますが,個人旅行は何かのついでに行くか日帰り程度です.20197月には珍しく五島列島の福江島に一泊二日の旅行を妻と一緒にしてきました.福岡と福江島は40分程度で毎日5便飛んでいますので,土曜日朝から日曜日夕方までたっぷり二日間のドライブと食事を楽しむことができました.ここは隠れキリシタンで有名でカトリック系の教会が一杯あります.

2021年度末に退職しますので,残り2年間です.退職後の第2の人生のイメージがまだ湧きません.趣味だけで20年,30年も生きられませんし.さて,どうしましょう? 


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