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毎年年頭に近況報告を兼ねて昨年の私の様子をまとめています. 2020年の報告は,何と言っても新型コロナウイルス感染による影響でしょう.世界中の人々の生活,文化・経済活動に大きな影響を与えました.私の仕事や生活も新型コロナウイルスの影響で大きく変わりましたので,その状況を報告したいと思います.

今年もよろしくお願い致します.



2021年の初めに2020年の近況御報告

 

高木英行 (九州大学大学院芸術工学研究院,(兼任教授)応用知覚科学研究センター,(復担教授)五感応用デバイス研究開発センター)
815-8540 福岡市南区塩原4丁目9−1


TEL & FAX <+81>92-553-4555
e-mail  h.takagi.457m.kyushu-u.ac.jp
URL  http://www.design.kyushu-u.ac.jp/~takagi/





遠隔の教育・研究

 

4月の緊急事態宣言で一斉に在宅勤務になりました.授業や研究室学生(修士生5名)の指導も遠隔になりました. 幸い,私の計算知能研究分野は特殊な実験設備を使うことはなくコンピュータと紙があれば仕事ができますし, 必要な論文はインターネット経由で入手できますので,研究室学生も自宅のPCで大きな問題なく実験等を行うことができました. 研究室ゼミも研究進捗報告のスライドを使っての遠隔会議で大きな支障なく行うことができました. 遠隔会議ステムは数年前から使っていたこともあり,大きな違和感はありませんでした.

 

遠隔授業は遠隔会議とは違う側面もあり,色々工夫しないといけないことも多々ありました. 例えば,対面授業では時々に隣の席の学生に理解した内容を説明させることで自分の理解を確認させていましたが, これは難しいので,指名した学生に理解した内容を説明させる方式にせざると得ませんでした. また全国の教員が頭を悩ませた点はカンニングの確認が不可能な状態での従来型の期末試験実施ができないことでしょう. カンニングはないとして期末試験をした教員,都度都度の小テストで理解度確認をした教員,レポートに替えた教員などなど 色々な代替方法で成績評価されたことと思います. 私は,e-learningシステムでの小テスト機能を使った理解度のチェックとレポートで対応しました. 研究室ゼミでは,遠隔会議システムの白板機能を使うことも多々ありましたが,実際の白板を使っての議論のように 広い空間に自由に書いたり消したりできませんので,その点では使い勝手の悪さを感じました.

 

しかし同時に,対面授業ではできない遠隔授業のメリットもありました.まず出席率が高くなりました. 授業録画ファイルを閲覧できるようにしましたので,学生にとっては復習が容易になりました. 学生によっては,教室で手を挙げての質問よりも遠隔での質問の方が楽になるようです. ファイルサーバーとe-learningシステムを利用することで,資料や議論の書き込みファイルを共有することで 授業クラス内のグループ別議論・作業が教室でのグループ討議よりも容易になりました.

 

10月からの後学期の九大の授業方針は,遠隔授業と対面授業の併用です. 私の担当授業の履修登録者に対して割り振られた教室は密を避ける距離が取ることが困難ですので, 後学期も遠隔授業を行っています.私の研究室学生は基本的に自宅で修士研究をしていますが, 週1回ぐらいは顔を合わせようということで,10月からの研究室ゼミはキャンパスで行っています.

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書斎に改装

在宅勤務と遠隔授業をきっかけとして,既に独立している子供の部屋から机とベッドを撤去し, 床カーペットを張替えて書斎に改造しました. 長さ3mの机を特注し,本棚や物置を減らすために壁に特注吊り棚を取り付けてもらいました.

 

PC周りをスッキリさせるために,長さ1mのPCモニタ台を置き,その下に各種コードを隠し,特注机の下には電源コードを隠したまま 延ばせるように隠し棚も付けてもらいましたので,床に電源コードがぞろぞろ見えません. また写真は天井灯を取り換える前の状態ですが,今は天井灯とPC前の作業スペースに天井からのスポットライトで照らすようになっています. これで写真左端にあるようなスタンドを置くことなく,資料を拡げても広々と作業ができます.




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健康

(a) ウォーキング

新型コロナウイルスに感染した人だけでなく,ステイホームで心身に悪影響が出た方々が多数おられます. 同時に,良い影響が出た方々もおられます.私は後者でした.

 

4月に在宅勤務が始まったことをきっかけに,偶にかしていなかったノルディックウォークを毎日するようにしました. 大学に行っているとどうしても帰宅が遅くなりがちで,帰宅,夕食,となると着替えて夜に運動に出る気分にもならないがために,運動不足でした. 以前はスポーツクラブの会員を数年間続けていた時期がありましたが,月に3回行く時間を見つけることがせいぜいで,会費的に割高感があり止めていました.

 

在宅勤務になってからは,ビジネス服から着替えることもなく,夕方や夜にウォーキングに出られること, 音楽を聴きながら歩くことで夜のウォーキングでも寂しさや退屈さがないこと, そして何より,体重と体脂肪率が目に見えて減り始めたことが継続の動機になりました.

 

ノルディックウォークとは2本のポールをスキーのように使ったウォーキングで,腕を振るため上半身の運動にもなることと, 腕の力を歩行に加えるので歩幅が広くなり早歩き状態になります.そのため,散歩よりも運動効果が高いのです.その効果は下記グラフが示す通り劇的でした. 秋以降は冬モードに向かっているのでしょう.この仮定が正しければ,春からまた下降に転じそうです.



2020年の体重(青色)と体脂肪率(橙色)の変化

 

さらに面白い点は,9月下旬の記録が欠けている箇所です.ここは4泊5日で北海道へ日帰り登山×3日間を行った時期です. 直前および登山中は持久力維持のために炭水化物を意識的に摂ってグリコーゲンを蓄え,絶好の筋肉運動を活かさない手はないとプロテインを 溶かした水を飲みながら何時間も登山運動をしました.その結果,体重は増えて体脂肪率は大きく減少しています. 筋肉が付き脂肪が燃焼したのでしょう.わずか3日間登山なのに,この変化の大きさにちょっとびっくりです.

(b) 整骨院

2019年12月に腰を痛めて整骨院に通ったことをきっかけに,勧められてこの整骨院での3ケ月の猫背矯正プログラムに参加しました.私は10歳台でも手が床に届かない位体が硬く,猫背でもありました.体が硬いと延ばした体勢が取れませんので,その筋肉がどんどん伸びなくなります.この3ヶ月の有料プログラムを終えた今は,以前動かなかったところまで腕や体が動くようになり猫背が少なくなって背が高くなったような気がするほどです.

 

同時に週2回ペースで,正座と胡坐ができるように足のストレッチの治療をしています.無理をして正座や胡坐のように膝を曲げると強い痛みがあります.正座はお尻が足に付かず,胡坐をしようとすると後ろに倒れる始末で,立ったり座ったり自体も苦痛になっていて和室生活ができなくなっていました. そこで目に見えた効果があった猫背矯正プログラムのような効果を期待して,正座・胡坐ができるよう治療をすることにしました. 基本的には足とお尻の各種筋肉のストレッチです.1年間の成果として,普通に正座ができるとは言えない状態ながらもお尻が足に付くようになり,胡坐もできるとは言えないながらも後ろに倒れず何とか様になりかけた状態です.


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学会・出張

 

新型コロナウイルスの全世界的感染拡大で,国内会議も国際会議もすべて遠隔会議システムを使ったネット経由の会議になりました. そのため,出張は0になり,主要研究費支出も会議参加登録費だけになり,大幅に余ってしまいそうです.

 

会議参加による最新研究情報収集は,論文集から収集できる研究発表よりも,休憩時や懇親会での会議参加者との立ち話等からの方が大きいと言えます. 会議の企画,セッションの企画,招待講演などもこの会議参加者との立ち話等から決まる要素が大です. オンライン会議では研究発表と発表情報収集はできますが,この重要な会議参加者との立ち話的情報収集ができません. これがオンライン会議最大の問題点です.第2の問題点は時差の関係でオンラインでの参加が厳しい時間ゾーン地域の参加者がいることです.

 

一方,上記第2の問題対策として発表の録画ファイルをオンデマンドで視聴できる大きな長所もあります. 大きな会議では並列セッションでの発表が普通ですので,興味ある発表が重なった場合は一つしか聞くことができませんでしたが, どの発表録画ファイルも後で何度も視聴できる点は,ライブの会議にはなかった大きな長所です. 新規研究発表理解のためには非常に役立ちます.第2の長所は出張費が0になることで,気兼ねなく学生に参加を勧めることができる点です.

 

今後,新型コロナウイルスの感染が収まり,従来型のライブ会議になっても, この遠隔会議システムを使ったオンライン会議の長所も取り込んで開催されるようになることを期待しています.


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いよいよ退職まであと1年

 

令和3年度が最終年度になり,令和4年3月末に退職します.大きな人生の節目がもうすぐやってきます. 第2の人生設計が未だできておらず,どうなるかが見えていません.趣味だけで残りの人生を過ごすにはちょっと難しいでしょうから, 何か社会に役立っているという生き甲斐を感じることを探す必要があります.

 

その人生設計で頭を悩ます前に,まずは今年中に教員室を空にすることに大きな労力が必要で,この点に頭を悩ませています.


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