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毎年年頭に近況報告を兼ねて昨年の私の様子をまとめています. 2021年のこの報告には,人生の大きな節目である退職の話も入れております.

今年もよろしくお願い致します.



2022年の初めに2021年の近況御報告

 

高木英行 (九州大学大学院芸術工学研究院,(兼任教授)応用知覚科学研究センター,(復担教授)五感応用デバイス研究開発センター)
815-8540 福岡市南区塩原4丁目9−1


TEL & FAX <+81>92-553-4555
e-mail  h.takagi.457m.kyushu-u.ac.jp
URL  http://www.design.kyushu-u.ac.jp/~takagi/





教育

今年度で学生指導も終わりなので,新規大学院生は引き受けず,現在残っている中国人留学生3名の修士課程2年生のみが研究室学生です.進化的計算による大規模最適化,強制約付最適化,複数人による対話型進化計算を修士研究テーマにしております.このうち一人は来年度から北海道大学の博士後期課程に進学し,修士研究を展開する予定です

昨年度,芸術工学部は学部改組をしました.私が教育を担当しています芸術工学科未来構想デザインコースは,今年度1年生と2年生のコースになりました.1年生には芸術工学の専門科目はほとんどありませんが,2年生から専門が始まります.この学年進行に伴い,新規授業(「先端情報生命科学I」「先端情報生命科学II」)を開講して担当しました.が,今年度で退職なので,新規開設して1年で担当終わりです.

国際的教育活動としては,テルアビブ大学工学部の博士研究資格審査委員を引き受け,論文チェックと遠隔での学生発表のその後の審査委員会に参加しました.

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研究

研究室での取り組みの一つの大規模最適化は,統計的機械学習のスパースモデリングを導入して変数削減を行い,球面集中現象を考慮に入れた探索戦略を導入した点で他にない独自な方法です.北大での博士研究で一層の展開をしてもらえることを期待しています.

現在行っている科研は,本来この3月の定年退職に合わせて終了する予定だったのですが,後述するように来年度まで延長することにしました.その関係もあって,11月に科研の研究協力者である裴准教授(会津大学)と余助教(新潟大学)を訪問し,今後の研究計画について話合いをしてきました.新型コロナ騒ぎが始まって以来,学会はすべてon-lineになり出張もできなかったのですが,この騒ぎ以来,初めての出張でした.ちなみに,二人とも私の研究室で学位研究をしました.

6月にはサイバネティクスの国際会議CYBCONF2021が開催され,そのポストイベントであるCybernetics Summer Schoolの講師として3時間のon-line講習会をしました.二つの講習会内容は"Humanized Technologies: It is not just about performance but cooperation with human KANSEI"と"Statistical Tests for Computational Intelligence"です.

また9月の第20回進化計算研究会でも「計算知能のための統計検定法」のon-line講習会を1時間行いました.


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退職と今後

退職間際になるとよく聞かれる質問は,「今後どうされるのですか?」です.私の場合,3月31日に九州大学を退職し,4月1日から1年間,九州大学の学術研究員として週12時間のパートタイム勤務を予定しています.九大は非常勤であっても65歳以上の雇用に対しては特例扱いで結構高いハードルがあり,本部の人事委員会での役員決済が必要です.今回この条件が満たされる状況があり,1年間の九大雇用となりました.この1年間に二つの科研に取り組みます.2021年度までの常勤と2023年度からの完全第2の人生突入までの間の助走期間になりそうです.

退職者は3月末までに教員室を空にして次の教員が使えるようにしないといけません.昨年から部屋の整理や書類その他の廃棄などを少しずつ行ってきたのですが,2月には私の部屋の改装工事が行われることになり,一足先に1月には引っ越すことになりました.引っ越し先は隣の建物で,私も運営委員として関わっている応用知覚科学研究センターの部屋の中です.


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プライベート:趣味・健康

昨年の年間報告にも書いた趣味と健康の話ですが,週に3〜4日は夕方にノルディック・ウォーク続けています.大体4〜5kmを1時間程早足で回ってきています.暗い中の住宅街は人もいません.暗い中を歩くので,ポールにLEDを付けて点滅させながら歩いています.同じ商品を夕方〜夜の犬の散歩に付けている人も多いです.こちらは趣味というよりは,健康のためにやらねば,と意思を奮い立たせて出かけています.

また,2021年は6〜7回登山をしましたが,こちらは間隔が長いのであまり運動にはなりませんが気分転換には非常に良いです.こちらはノルディック・ウォークと違って全くの楽しい趣味です.2020年は北海道の百名山を3日間登りましたが,2021年は南アルプスの甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳を2泊3日のテント泊で登りました.本当に久々ぶりの3000m級の山と30数年ぶりのテント山行でした.1980年代は北アルプスによく通っていましたが,九州に来てからはこちらの1,700級の山ばかり. 2008年のテヘラン出張時に登った富士山よりも高い山(多分標高3,965mのTochal山)は唯一の例外で,その次が2020年の旭岳(2,291m)です.久しぶりの3000m級とテント山行で興奮しました.

健康の話ですが,第1が新型コロナでしょう.6月25日に第2回目のワクチン接種を終え,自宅勤務を主にするなど結構注意していることもあり,まだ感染していません.が既に抗体量が半減しているので,多分2月の第3回目ワクチン接種を待っているところです.ワクチン接種をしておけば感染しても重症化はしにくくなります.感染症専門医師がフランス上院で行った報告(12月21日)によれば,フランスのワクチン未接種成人は人口のわずか1割だが,入院患者の43%は未接種者(つまり,未接種者のリスクは接種者の6.8倍)とのこと.我々のような高齢者は重症化や後遺症のことを考えれば,早くブースター接種をして抗体量を戻したいものです.年末の富山大病院の報告では,第2回目接種後に比べて第3回目接種後の抗体量は9.5倍になったとのことなので,元に戻る以上の効果が期待できそうです.

9月の人間ドックで行ったPET-CT検査では,将来肺線がんになるかもしれない箇所が発見されました.まだPETでは癌化していませんが,CTで5mmのすりガラス状結節が見え,今後このすりガラス状が大きくなり中に白い充実結節ができると肺線がんのステージ1の初期段階に入ります.癌化せずに消滅するかもしれませんし,癌化するかもしれませんが,このような早い段階で経過観察すべき箇所が見つかることは非常にラッキーなことと考えています.16年程前に甲状腺癌で全摘した時も人間ドックのPET検査でわずか7mmの乳頭癌が見つかりました. 2cm以下の大きさが乳頭癌のステージ1ですから,早い段階での検出です.発病後の生命保険にお金をかけるよりは早期発見のための人間ドックにお金をかけるべき,というのが私の考えです.


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