【開催日:平成21年8月7日(金)】
【開催場所:大橋キャンパス/九州大学・芸術工学東京サイト】

メールは素早く用件を伝え、音や映像も送ることができる。それはとても便利なことだが、引き換えにコミュニケーションの厚みや実感は失われつつあるのではないだろうか。その実感を取り戻すヒントは、物質-コミュニケーション-身体が深い関わりを持つ郵便の中にあると考える。しかし、必要なのは「手紙に戻ること」ではない。現状を踏まえて天神中央郵便局を再構成し、生き生きとしたコミュニケーションが起こる場所を創造する。

カメラが好き。写真が好き。そんな芸工生7人が集まり開いた写真展です。「あなたの日常生活は?」という共通のテーマで各々が写真を使って制作した【立体作品の展示スペース】、一人一人の個性を活かした【個人の展示スペース】があります。また写真の展示だけではなく、観に来ていただいた方にくつろいでいただくための【カフェスペース】を作り、交流の場を用意しました。
個人スペース紹介
佐藤:「写真展」という言葉が持つ堅いイメージや敷居の高さを崩し、写真とは機材や腕の良し悪し関係無く、もっと誰もが気楽に付き合えるものであるはずだというメッセージを伝える為、プライベートな部屋をイメージした展示空間を作りました。展示したものは、一人旅の際に出会った風景写真が中心です。
佐伯:「毎日をもっと楽しくしてくれるもの」や「理想の生活」を提案した写真集を制作し、ほっとするような優しい雰囲気の展示空間にしました。また作品を多くの方に見て頂けるよう、ポストカードを作り置いています。
世戸:写真を撮りに出かける度に足元に転がるゴミが気になっていました。そこで私は、ひとつの美しい世界を写真と絵で描きながら、足元に撮り貯めていたゴミの写真を散らした作品に仕上げました。見てくださった方が何か感じていただけたらという想いで作りました。
田中:いつも持ち歩いているカメラを使って今まで撮ってきた写真を展示しました。見た人に写真を身近に感じてほしいと考え、自宅で使用している手軽な展示法を用いて飾りました。
堀内:自分が撮った写真を見返したときに、いくつかの傾向に気が付きました。そしてその傾向による写真どうしの近さや、微妙な違いをより正確に表すために、縦横だけでなく高さを加えた、三次元の距離で表すフレームを作成し、展示しました。
湊 :トイカメラを使った写真を展示しました。作品全体としてのテーマは特に設けませんでしたが、一つ一つの写真は自分らしい表現にこだわって撮影しました。特に動物園での写真は動物のかっこよさ、男らしさを表現する為にフィルムを選び、クロスプロセス現像に挑戦しました。
山田:人形を様々な場面で撮影し写真集にすることで、実際に人形が生きているかのように感じられることを目標に作品を制作しました。

百貨店およびデパートにおける、新しいファサードについて提案する。敷地は福岡の商業中心地、天神の渡辺通りに面する複数の商業施設である。現在日本の商業施設は、路地に対して開口部が少なく、非常に閉鎖的な設計のものが多い。その様子は、通りに対して大きな壁が並んでいるようである。もっと、アーケードの中を歩くように、楽しく大通りを歩くことが出来ないのだろうか。

近年の都市計画における駅の重要性の高まりに加え、都心部では進化、地方では退化という駅の二極化という事実が存在する。
そこで、退化する駅の一例として考えられる下関駅を取り上げ、時間の経過と共に、駅の存在感やアイデンティティの喪失が進行していく現状に着目した。
本研究では、「駅と街のつながり」に配慮し、駅だけでなく街の個性化をはかることによって、駅を起点とした新たな「下関らしさ」の提案を行った。

農業は今、重大な危機に瀕している。少子高齢化や非都市圏の過疎化が進行するにつれ、農業人口の減少、耕作放棄地の増加などの諸問題が二次的に発生している。一方「場」としての農地を考えてみる。農地には様々な人が、様々な関わり方をしている。
職場としている農夫、通学路としている子供たち、そこを通って都心へ通勤する人、散歩をする人、ただ風景として眺める人。単に農業の仕事場としてだけでなく、共通の「場」を通して様々なシーンが生まれている。
この建築は田園風景のあぜ道に寄り添うように置かれる。そこにそっと建築を作ることで、今まで関わりのなかった人どうしが最初のひとことを交わすきっかけになるのではないか。
それがやがて農業の問題に対して少なからず関わることができるのではないかと考えた。
その建築は、人々の風景を紡ぐ。

計画地は福岡県筑後市に所在するJR九州の筑後船小屋駅および筑後広域公園。
現在の船小屋駅は一日当たりの乗降人員が500人程度の無人駅であるが、九州新幹線全線開通で新幹線駅へと格上げされる。しかし、新幹線開業によって利用者が増えるとは考えにくく、このままでは投資に見合った経済効果も期待できない。
そこで、駅が筑後広域公園と併設されていることから、アースワークの手法を使って、駅と公園とが一つになった大地の風景をつくりだし、駅自体に新たな魅力を付加させる。

2008年度修士制作として、複数の画材を使用して作ったアニメーション作品

演劇をビジュアル・デザイン化するという試みのために制作した絵本です。
シアンとマゼンタの2色のインクを用いて印刷しました。
パラレルワールドの2つのストーリーをひとつのページ上に重ねて表し、ストーリーを同時進行させました。
赤と青のフィルターを通してそれぞれのストーリーを楽しむことができます。

あらゆるものが流れや速度を持つ中で、建ち上がる建築それ自体には、流れや速度は存在しない。しかし、建築は、その他の流れが作用することによって絶えず変容し続けると同時に、それらの流れを結ぶ役割を果たす。本計画は、波、船、歴史、人、日常・非日常など、様々な流れの結び目となる建築の提案である。
