八坂公洋(ピアノ)とゼミソン・ダリル(作曲)コンサートを7/23に開催:シリーズ演奏会「音楽と非人間」第1回

九州大学芸術工学部では、このたびシリーズ演奏会「音楽と非人間」の第1回として、八坂公洋(ピアノ)とゼミソン・ダリル(作曲)コンサートを7月23日(日)に開催します。

「音楽と非人間」2日目は、五島のサウンドスケープとピアノです。
カナダ・モントリオール在住のピアニストである八坂公洋氏をお招きし、カナダ出身の九州大学芸術工学部教員で作曲家のゼミソン・ダリル助教の作品を演奏します。
今回のキーワードである「五島」は世界遺産に指定されている他、独自の文化を持ちつつ発展を遂げてきました。歴史的には、空海を含む遣唐使の出発地であるのみならず、縄文時代から残る遺跡、五島列島特有の自然の音、そして隠れキリシタンによる「オラショ」などがあるなど、歴史的にも音楽的にも大変珍しい土地です。
今回の演奏会では、1年間五島で録った音源と映像をもとに、ピアノとオーディオとビデオのための没入型新作「五島(アーキペラゴ)」を演奏します。今回の演奏は福岡での初めての機会となります。
大変貴重な機会となっておりますので、お聴き逃しなく。


日時:2023年7月23日(日)16時開演(15時半開場)

会場:九州大学大橋キャンパス音響特殊棟
     福岡市南区塩原4-9-1

アフタートーク:上村洋一、八坂公洋、ゼミソン・ダリル、城一裕(芸術工学研究院准教授)

お申込み:下記Peatixイベントページより、チケットをご購入下さい。当日券はございません。

アーティストプロフィール(八坂公洋)
長崎県佐世保市出身。カナダ・モントリオールを拠点に活動しているピアニスト。12歳から本格的なピアノの指導を水谷玲子氏に受ける。長崎大学入学後、カナダの名門マギル大学に編入、ピアノ科で学部と大学院共に橋本京子教授に師事。在学中、「若く優れたピアニスト」とニューブランスウィックでのソロリサイタルの際、音楽雑誌等で報じられた。優秀な成績が認められ、ジェフリーキャンベル奨学金、ルブカ・コレッサ・アワード、エレンバロン奨学金、そしてヤマハカナダ奨学金を受賞。2014年イタリアで行われたIBLA GRAND PRIZEにて入賞。
国内外のマスタークラス/フェスティバルに多数参加し、ギルバート・カリッシュ、ラン・ラン、アンドレ・ラプラント、アンドレアス・ハエフリガー、フィリップ・モル、マキシム・ベンゲロフ、ホカン・ハルデンベルガーなどに指導を受ける。
これまでに日本、カナダ、アメリカ、イタリアそしてスコットランドで演奏しており、バロックから近現代まで幅広くレパートリーがあるが、特に近現代の曲に力を入れており、演奏は国営ラジオカナダなどに取り上げられている。これまで数々の初演をし、その楽曲はカワイ出版やジェラール・ビヨドー出版、バベル出版ミュージック・フィンランド、カナディアン・ミュージック・センターなどから出版されている。ISME World Conference, Chosen Vale, Arkas, Acces Asieなどのフェスティバルや名古屋音楽大学、愛知県立芸術大学、九州大学、香港中文大学、ゲーテ・インスティテュートなどの教育機関、並びにカナダ政府、日本総領事館などの行政機関にもゲストアーティストとして招待されている。また、現代音楽のスペシャリスト達からも信頼が厚く、井上郷子(pf)やDuo Airsなどと共演している。
近年ではレコーディングアーティストとしても活動しており、1stアルバム「和のかたち」2ndアルバム「モザイク」を日本アコースティックレコードより発売。「和のかたち」はレコード芸術で準特選になった。グラミー賞受賞暦のあるサウンドエンジニアRichard Kingのプロジェクトの一環でレコーディングを行い、Focal Press/Routledgeから出版されている”Orchestra Recording and Other Classical Music Ensembles.”にショパンのOp.9 No.2の録音が使われている。
2021年にゲーテ・インスティテュートとノリエントの世界の音楽事情を提供するポッドキャストシリーズ「TIMEZONES」にてモントリオールで活躍する若手現代音楽家の1人としてフィーチャーされる。

添付ファイル
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上村洋一コンサートを7/22に開催:シリーズ演奏会「音楽と非人間」第1回

九州大学芸術工学部では、このたびシリーズ演奏会「音楽と非人間」の第1回として、上村洋一コンサートを7月22日(土)に開催します。

今回は、上村洋一氏が世界各地を旅しながら録音してきた音の風景を皆さまにお伝えします。
日本国内であれば、北海道知床オホーツク海の流氷、海外ではアイスランドの氷河地帯、フィンランドの太古氷河の痕跡や、ピーター・ズントー設計の温泉建築Therme Valsなどの環境音を組み合わせ、瞑想的で没入的なサウンドを演奏いたします。


日時:2023年7月22日(土)19時開演(18時半開場)

会場:九州大学大橋キャンパス音響特殊棟
     福岡市南区塩原4-9-1

お申込み:下記Peatixイベントページより、チケットをご購入下さい。当日券はございません。

アーティストプロフィール 上村洋一
視覚や聴覚から風景を知覚する方法を探り、フィールドレコーディングによる環境音と、ドローイング、テ キスト、光など視覚的な要素と組み合わせたサウンド・インスタレーションや、絵画作品、映像、パフォー マンス、電子音響作品などを制作し国内外で発表している。フィールドレコーディングを「瞑想的な狩猟」 と名付け、その行為を通して、人間と自然との内的で精神的な繋がりを探求し、近年は、地球温暖化で減少 を続けている北海道知床のオホーツク海の流氷のリサーチや、フィンランドの太古氷河の痕跡、アイスラン ドの氷河などのリサーチを元に制作をしている。
http://www.yoichikamimura.com/

「音楽と非人間」シリーズ・コンセプト
今年度の「音楽と非人間」というコンサートシリーズは、3年間の研究プロジェクトの一環で、前近代的で非西洋的な存在論に根差した日本の哲学と美学を基にして、人間の音と非人間の音の関係を新たな視点から解釈します。
作曲家たちは自然や精神的な要素との関わりを探求し、前近代の哲学や能楽の作品からインスピレーションを得ています。自然からのインスピレーションやフィールドレコーディング、伝統楽器を用いた現代音楽が交差し、不安定な時代において音楽を創り、聴き、共有する、(そして議論する)意味のある方法を定めていきます。

添付ファイル
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【展示】Yutaka Makino Three Apparatuses

芸術工学図書館のグランドオープンを記念して、九州大学大学院芸術工学研究院の4組のアーティストによる展覧会を開催いたします。リニューアルに合わせ新設した映像音響ラウンジを会場に、シリーズで作品を発表いたします。
第1回は、メディアデザイン部門 牧野 豊准教授の展覧会「Three Apparatuses」です。

牧野准教授は、環境・体験的作品によって、私たちに知覚について考察する場を提供することを試みてきました。本展では、「3つの装置」がアトラクターとして機能し、暗がりの空間の中で観客の動きを誘発するよう設置されています。


会場
九州大学 芸術工学図書館 1F映像音響ラウンジ

開館時間・休館日
7月3日(月)から7月14日(金)まで(土・日曜日を除く)
10:00〜17:00

入場
無料

主催
九州大学大学院芸術工学研究院
*令和3年度大学改革活性化制度「メディアアートによる科学・技術の芸術表現への昇華を通した価値の可視化プロジェクト」
芸術工学図書館

牧野 豊
現在まで学際的研究に基づいた特殊な体験の場を提供することで人間の知覚を探る環境的作品を制作。2021年より九州大学大学院芸術工学研究院准教授。
http://www.yutakamakino.com/
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筑紫野市男女共同参画ぷちフェスタ「ルールとジェンダー」展 図録

芸術工学部 未来構想デザインコースの授業「デザイン設計論・演習」の課題として受講生21名により、筑紫野市男女共同参画ぷちフェスタ「ルールとジェンダー」展の制作・展示を行いました。
社会包摂デザイン・イニシアティブ(DIDI)Webサイトにて、展示したポスターを図録にして公開しておりますので、下記リンクよりぜひご覧ください。


「ルールとジェンダー」展 図録

開催期間:2023年6月17日(土)~30日(金)
開催場所:筑紫野市生涯学習センター「筑紫野市男女共同参画ぷちフェスタ」

身の回りのジェンダーに関わる違和感を調べてみました。
ルールの観点からのアプローチで、啓発でも啓蒙でもなくみんなで創造性を持って気づきあおう、そうすることによって、解決のための次の仕組みを作っていく足がかりにしようと考えています。

目次
映画館 レディースデー
映画館の「レディースデー」
「お一人様」
都立高校入試における「男女別定員」
マッチングアプリはなぜ女性が安く男性が高いのか
レディースティーとレギュラーティー
「最終面接だけは黒のスーツで来るように」
チー牛と日傘とオロナミンC
スポーツのルール男女の差
レディースセットバイアスか?マーケティングか?
女人禁制の神事
少年漫画の「お約束」
御転婆と腕白
七五三
礼服
指揮者
新婦/ 新郎
甲子園の大会規定には「練習や試合に問わずたグラウンドに立てるのは男子だけ」があった
「危険」だから女子は甲子園に入れない!?
男女雇用機会均等法 法令違反とならない場合
巫女 神道における神職を補佐する女性の職

参照リンク

【作品募集】2023アジアデジタルアート大賞展FUKUOKA

「アジアデジタルアート大賞展FUKUOKA」は、九州大学を中心にクリエイターの発掘・育成の場として、2001年にスタートしたメディアアートコンペティションです。
23回目を迎える本年も、発足以来一貫して追求してきたテーマ「論理的思考を基盤にした高い芸術的感性」を掲げて開催いたします。
受賞作品は、2024年3月に福岡市美術館で開催する「2023アジアデジタルアート大賞展FUKUOKA」受賞作品展にて展示し、アジアの交流拠点でもある福岡からさまざまな人へあなたの作品や活動を発信することができます。
今年もみなさまの作品をお待ちしております!

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2023アジアデジタルアート大賞展FUKUOKA 作品募集概要

募集期間
2023年6月28日(水)~9月13日(水)

募集カテゴリー・部門
○一般カテゴリー:優れた技能と高い芸術性を持つプロフェッショナルクリエータを目指す方々を対象とします。法人、学生の方もご応募頂けます。 なお、応募にあたり作品概要(コンセプト等)と制作手法(使用ツール、サービス、独自プログラムの有無等)を明記してください。
部門:静止画/動画/インタラクティブアート/エンターテインメント(産業応用)
○学生カテゴリー:デジタルアートに興味のある方、スキルアップを図る学生のためのエントリーコースです。高校生以下の方の作品も募集します。サークルなどのグループによる応募も可能です。なお、応募にあたり作品概要(コンセプト等)と制作手法(使用ツール、サービス、独自プログラムの有無等)を明記してください。
部門:静止画/動画/インタラクティブアート/エンターテインメント(産業応用)

応募方法
公式ウェブサイト(https://adaa.jp/)からエントリーのうえ、ご応募ください。

賞の体系
アジアデジタルアート大賞
カテゴリー[一般] [学生]全部門から最も優れた作品1点
奨励金50万円授与(公益財団法人柿原科学技術研究財団より)
大賞
アジアデジタルアート大賞に選ばれた部門を除く、カテゴリー[一般] [学生]の各部門からそれぞれ1点
カテゴリー[一般] [学生]静止画部門・動画部門から1点…文部科学大臣賞を授与
カテゴリー[一般] [学生]エンターテインメント部門から1点…経済産業大臣賞を授与
学生カテゴリー各部門…奨励金5万円授与(公益財団法人柿原科学技術研究財団より)
福岡県知事賞
カテゴリー[一般] [学生]全部門から、デジタル技術の面で先進性や優位性を有しデジタル産業の今後の発展に資する作品1点に授与
福岡市長賞
カテゴリー[一般] [学生]全部門から、福岡市の発展に寄与できる作品、もしくは福岡市に在住の作者が制作した優れた作品1点に授与
奨励金10万円授与
優秀賞
入賞
*その他の賞については、決定次第発表予定です。

スケジュール(予定)
作品募集:2023年6月28日(水)~9月13日(水)
審査期間:2023年10月
受賞発表:2023年11月下旬
受賞作品展:2024年3月12日(火)~3月17日(日)会場:福岡市美術館
表彰式:2024年3月16 日(土)会場:福岡市美術館

主催
2023 アジアデジタルアート大賞展実行委員会
〔九州大学/福岡県/福岡市/北九州市/西日本新聞社/ラブエフエム国際放送株式会社〕

お問合せ先
アジアデジタルアート大賞展実行委員会事務局
E-mail:adaa@design.kyushu-u.ac.jp
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ジェンダーギャップ指数(2023年)について【社会包摂デザイン・イニシアティブ センター長のメッセージと解説】

世界経済フォーラム(WEF)は、各国のデータをもとに男女格差を評価した「Global Gender Gap Report」(世界男女格差報告書)の2023年版を6/21に発表し、日本の「ジェンダーギャップ指数」が過去最低の125位と報じられました。

社会包摂デザイン・イニシアティブ デザインシンクタンクでは、「2023 ジェンダーギャップ指数(GGI)」の指標そのもののしくみの解説と分析を行っています。

指数は、男女格差を総合的に評価し、経済参加、教育到達度、健康と生存率、政治参加の4つの分野における14の変数を考慮して算出されます。日本は特に政治的エンパワーメントにおいて低いスコアであり、ジェンダー平等を達成するにはまだ長い時間がかかると予測されてますが、ジェンダーエクイティとジェンダーパリティの概念を示し、包括的な目標を追求する指標として、解説しています。

詳細は、社会包摂デザイン・イニシアティブのウエブサイト【時評:ジェンダーギャップ指数2023について】からご覧ください。

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【学生の受賞】マイクロシネマコンテスト2022-2023で特別賞を受賞

授業「メディアデザイン総合プロジェクトⅡ 」で、学部メディアデザインコース 知足研究室の学生4名が制作した短編映像『後ろ髪を断つ -少女が髪を切るだけの話-』 が「マイクロシネマコンテスト2022-2023」において特別賞を受賞しました。

Micro Cinema Contest(マイクロシネマコンテスト)は、「ふるさと」のエッセンスを作品中に織り込み、ショートよりももっと短い、5分以内の超短編の “Micro Cinema” で表現するコンテストです。
受賞作品はこちらからご覧ください。


制作者:大久保 あすみ、於保 杏咲、宮田 郁、黄安怡(知足研究室)

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障害を有する人との映画制作プロジェクト part02  ーキックオフレポートー       

2022年12月に始まった『障害を有する人との映画制作プロジェクトpart 01』では、福岡で活躍する高村剛志監督(代表作:ショートショートフィルムフェスティバル2023ノミネート『Scabiosa』)と知的障害を有する古川加恵さんのタッグで、古川さんの小さい頃の記憶を題材に映画制作を行いました。この映画は2023年6月に完成予定です。

本プロジェクトのヴィジョンは、映画とその制作プロセスを通して起こったことを社会に向けてメッセージ(映画上映・研究・シンポジウム・ワークショップ)として発信することです。
障害を有する人との映画制作プロジェクトpart 01の振り返りの中で、メンバー全員が「障害とは何か」「知的障害者とは何か」「自己表現とは何か」「映画とは何か」について深く理解をする必要があり、そのためには最低でも1年程度、敢えて明確な期間のゴールは設けず時間をかけて知的障害者と共に体験を共有する必要がある、という結論に至りました。

そのため、第二弾となるpart02では、知的障害者とメンバーでのワークショップを複数回密に行い、その中で得られたことを映画制作のベースにすることにしました。
2023年6月9日(金)・10日(土)の2日間でキックオフミーティングや施設見学を下記のとおり実施しました。
来月は、瀬々敬久監督による知的障害を有する人とのカメラや映写機・フィルムを使ったワークショップを行います。ワークショップの様子は、改めてご報告いたします。

※知的障害を有する方の写真については、本人及び保護者、福祉事業所理事長、施設長の許可を得て掲載しております。



障害を有する人との映画制作プロジェクト part02  ーキックオフレポート詳細ー


障害を有する人との映画制作part02 メンバー(敬称略)
▪映画監督 瀬々 敬久
 代表作:『護られなかった者たちへ』『ラーゲリより愛を込めて』『春に散る』等
▪脚本家 港 岳彦
 代表作:『MOTHER』『あゝ、荒野』『アナログ』『正欲』等
▪映画監督・博士課程大学院生 石田 智哉
 代表作:『へんしんっ!』監督・企画
▪障害歯科学会理事・JOY明日への息吹理事 緒方 克也
▪九州大学グローバルイノベーションセンター准教授 早渕 百合子(環境教育、環境心理)
▪九州大学大学院芸術工学研究院准教授 高取 千佳(都市計画)
▪九州大学大学院芸術工学研究院助教 工藤 真生(ピクトグラム&サイン計画デザイン、障害学)
▪撮影:芸術工学府メディアデザインコース修士2年 星野 純平


プログラム
▪2023年6月9日(金)
 14:30-16:30 障害者生活就労支援施設 社会法人野の花学園 なのみ学園 見学
▪2023年6月10日(土)
 10:00-12:30 障害福祉サービス 就労継続支援B型事業
        社会福祉法人 JOY明日への息吹 アトリエブラボォ(絵画)見学
        古川加恵さんと瀬々監督、港先生の対談
 13:30-15:30 キックオフミーティング(九州大学大橋キャンパス×オンライン ハイブリッド開催)


詳細レポート
2023年6月9日(金)
◉社会福祉法人野の花学園 なのみ学園 見学
なのみ学園では、知的障害を有する人がどのような内容を『仕事』としているのか、その様子を見学しました。
本学園には、就労継続支援B型42名、自立訓練(生活)12名、就労移行支援6名の実施事業があります(人数は定員)。障害福祉サービス体系による、従事内容の違い、利用者の障害の程度、年齢の違いなどを見学しました。見学中は、ご案内頂いたなのみ学園施設長永島千恵様はじめ職員の方へ、たくさんの質問が飛び交いました。

2023年6月10日(土)
◉JOY明日への息吹 アトリエブラボォ(絵画)見学
JOY明日への息吹 アトリエブラボォでは,知的障害・自閉スペクトラム症を有する人が、絵画制作を『仕事』としています。1人ひとりの絵を見ながら、対話をしました。

◉古川さんとの対談
『障害を有する人との映画制作プロジェクトpart 01』で初めて映画制作に取り組んだ古川加恵さんと、瀬々監督、港先生の対談。映画制作はどうだったか、何が一番大変だったのかなど質問の後、急に古川さんに「好きに撮ってみて」とスマホを渡す瀬々監督。古川さんは窓の外の葉っぱを1分ほど撮影しました。撮影後、瀬々監督から古川さんに「何をズームしたの?」「どうだった?」などの質問攻め。瀬々監督も、自分でスマホで撮影した映像を古川さんに見せて感想を聞いたりしながら、対話を重ねました。

◉キックオフミーティング
キックオフミーティングでは、オンラインで石田監督も参加しました。
このプロジェクトのミッションとヴィジョンを共有すると共に、以下3点をテーマにフリートークを行い、それぞれのメンバーの思いを共有しました。
 ① 障害者施設見学の印象
 ② 本プロジェクト参画のモチベーションは何か? 興味の対象は?
 ③ 知的障害・障害について、幼少期、小学校、中学校、高校、大学、社会に出てからどのように考えていたか

「言葉だけでないところでどのような表現ができるか」
「知的障害者の心理を紐解いていきたい」
「価値観が変えさせられる気がする」
「知的障害者は劇映画をどのように楽しんでいるのか」
など、意見やこのプロジェクトへの思い、疑問が多く挙げられました。

③ ”障害をどのように考えていたか”については、石田監督より「移動」と「障害」の関係について話題が挙がりました。石田監督自身、中学1年生の頃に電動車椅子で自分が行きたいところに行けるようになったことが自身の障害を捉える変化として大きかったこと、移動ができることでやりたいことが出てきた、やりたいことへの関わり方も変わっていったとのことでした。主体性、意思決定が個人史におけるアイデンティティ形成に重大な役割を与えることを感じました。
昨年9月、国連の『障害者の権利に関する条約』の審査結果の1つでも指摘があった通り、父権主義的なアプローチ(障害を有する人に代わって意思決定する)ではなく、このプロジェクトも、あくまで障害を有する人が主体であるということ、また、障害を有する人の自律性、意思、好みを尊重するプロセスと人的環境づくりを大事にしていこうと改めて思ったところでした。

添付ファイル
参照リンク

K-Nets未来システムデザイン研究部門 社会実装デザインプロジェクト

芸術工学研究院未来共生デザイン部門の尾方義人教授が主要メンバーとして参画する九州大学ネガティブエミッションテクノロジー研究センター(K-NETs)では、「DAC技術(membrane-based Direct Air Capture)」の社会実装に向けて、産学連携しさまざまな研究開発に取り組んでいます。
DAC技術は、九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所の藤川茂紀主幹教授(K-NETsセンター長)が開発中の、大気中の二酸化炭素の直接回収を可能とする革新的な技術です。

尾方教授はK-NETs未来システムデザイン研究部門長として、技術をどのように使うか、どのように社会に適応させていくか、そのためにはどのようなコミュニケーションが必要かを、総合知としてのデザインの立場から、プロダクトデザイン、グラフィックデザイン、サービスデザインだけでなく、社会づくり・未来づくりのデザインとして進めています。

本研究開発においては、九州大学と共同開発を行う双日株式会社が2023年5月に新会社「Carbon Xtract(カーボンエクストラクト)株式会社」を設立するなど、九州大学発の革新的なDAC技術を社会実装へ結びつけ、カーボンニュートラル実現への取り組みを加速推進しています。

参照リンク

【学生の受賞】「桧原桜公園モニュメントデザイン画募集」で最優秀賞

大学院メディアデザインコース修士1年の永江春紀さん(知足研究室)が「桧原桜公園モニュメントデザイン画募集」で最優秀賞を受賞しました。

福岡市南区にある桧原桜公園は「桧原桜物語」のエピソードを持つ特色ある公園です。
桧原桜公園の拡張整備を行うにあたり、さらに魅力的な公園となるよう、「桧原桜」をテーマとしたモニュメントを設置します。

最優秀賞を受賞した永江さんのデザイン画は、2023年度(令和5年度)以降 にモニュメントとして製作・設置予定です。
添付ファイル
参照リンク

【8/5開催】第11回九州大学芸術工学部大公開!~デザインの未来へようこそ~

九州大学芸術工学部では、2023年8月5日(土)に施設公開「第11回九州大学芸術工学部大公開!~デザインの未来へようこそ~」を開催します。

今年度も昨年に引き続きみなさまをお招きして、子どもから大人までを対象に、「芸術工学」の魅力を楽しみながら学べる企画をたくさんご準備しております。
体験型の企画も多数用意しており、自由研究にもご活用いただけます。
ぜひこの機会に芸工生と一緒に新しいデザインの未来を切り開いてみませんか?

みなさまのお越しをお待ちしております!

各企画の詳細や最新の情報は、施設公開特設ページ施設公開Facebookページでご確認ください。



「第11回九州大学芸術工学部大公開!~デザインの未来へようこそ~」

日時】2023年8月5日(土)10:00~16:00
場所】九州大学大橋キャンパス
料金】無料
対象】子どもから大人までどなたでも。高校生・受験生の参加も大歓迎です!
お問合せ】九州大学芸術工学部事務部総務課 企画・広報係
      TEL:092-553- 4442
      メールアドレス:gkskoho@jimu.kyushu-u.ac.jp

※企画内容など詳細は随時更新していきます。
※企画によって、事前に申し込みが必要、受付人数の制限を設けているものがあります。

【展示 6/23~7/3】妄想するファッションデザイン  -計算と呪文とスケッチと

大橋キャンパス1号館2Fギャラリーにて、「妄想するファッションデザイン  -計算と呪文とスケッチと」と題し、ファッションの表現に関して、モデリング、CG、AI、手書きスケッチなどの作品展示を行います。

未来構想デザインコース尾方義人教授が主宰する「プロダクトデザイン研究室」の陳 子洋さん、趙 健超さんほかの作品を展示します。

具体的な様々な表現を自然に行き来し、混乱するなかから生まれたデザインをぜひご覧ください。


■会期:6/23(金)~7/3(月) 9:00~1800(土日休み)
■会場:九州大学大橋キャンパス1号館2Fギャラリー
■入場:無料