公開日:2026.03.19
縦割り構造を横切る
佐伯 拓海さん
- 熊本県立人吉高等学校 卒業/
- 九州大学芸術工学部画像設計学科 卒業/
- 九州大学大学院芸術工学府芸術工学専攻コンテンツ・クリエーティブデザインコース修士課程 修了/
- 九州大学大学院芸術工学府芸術工学専攻博士後期課程 2023年入学/
関連する学科・コース・専攻
- メディアデザインコース(学部)
- メディアデザインコース(大学院)
- 画像設計学科
- コンテンツ・クリエーティブデザインコース
大学院芸術工学府を選んだ理由について教えてください。
高校時代に、音楽や映像のような文化的なものと技術的なものという二つの分野が接している表現への関心と、文系・理系といった枠組みへの違和感から、芸術と工学を併せ持つ学部の存在を知り、本学部を志望しました。院進では、芸術工学部内にある各種珍しい設備があること、そしてやりようによっては理論と実践(論文と作品)の二つのアプローチができることを学部と修士の時に実感し、より一層使い倒そうと思い進学しました。
印象に残っている授業とその理由について教えてください。
私は指導教員の授業のTA(ティーチング・アシスタント)をいくつかしているのですが、中でも食に関する授業を紹介します。この授業は、食に関する理論と実践の両方を行います。近年のフード・デザインや、食に関する歴史・文化・政治的背景の調査、食品工場や酒蔵などへの見学、それらを踏まえ最終課題としてグループで「一皿」制作するという、食を通して様々な分野を横断する非常にユニークな授業です。
あなたの学生生活について教えてください。
私は研究で、自発光する細菌とシルクスクリーンによってデジタル画像を寒天培地に印刷した作品制作を基に、メディア論、人類学の理論や科学史と結びつけ、その意義を考察しています。論文の執筆がメインですが、上述したTAや、細菌の培養を含む制作、所属研究室による実験的なライブパフォーマンスイベントの開催もしています。また1年間フィンランドへ留学し、関連研究者・アーティストと交流しながら、自身の取り組みを進めています。
受験生に向けてのメッセージ
芸工は研究室によって方向性は様々ですが、工房、無響室、写真現像用暗室、バイオ・フードラボといったユニークな設備が一つの場所にあることと、総合大学として持つ幅広い文献によって、「文系・理系」、学部や修士の「コース」のような縦割り的な境界を乗り越え、領域を行き来することで可能となる研究を、作品制作と論文の両方から研究できる環境があります。コースに縛られず、関心と合う研究室を探すことをおすすめします。

