言霊の遷殿

小学校5年生の遠足で訪れた知覧特攻平和会館。死ぬ寸前の特攻隊員が母にあてて書いた手紙を見た時、身体中にゾワッした感覚が走った。これは言葉にこもった力すなわち「言霊」によるものではないか。SNSの普及により利便性が上がった一方で、スマホ一つで誹謗中傷ができてしまう。人は「ことば」によって豊かにもなり、また傷つきもするものだ。現代を生きる私たちが忘れてしまいがちな「言葉」のもつ力、影響力。本施設は、知覧特攻平和会館の資料の仮設展示や日常生活でいらなくなった本を持ち寄るライブラリー機能、些細な願いやメッセージを書いた紙を建物に結び付けていく神社の絵馬のような機能を持ち合わせる。人々が「言霊」のもつ力に触れ、考え、そして共有できる場を提供する。訪れる人々によって建物に宿る言霊の密度が増し、言霊を宿した建築自体がメッセージ性を帯びてゆく。
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第14回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラムで学生が3件受賞

2022年2月27日〜3月2日にオンラインで開催された第14回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(DEIM2022)において、3名の学生が学生プレゼンテーション賞を受賞しました。

・中原輝樹(芸術工学部芸術情報設計学科4年):ニュースコメントの閲覧支援のためのニュースへの反応に基づくユーザ埋め込み表現の生成
・藤本彬仁 (大学院芸術工学府芸術工学専攻コンテンツ・クリエーティブデザインコース修士課程1年):筋力トレーニング支援のための多種目トレーニング動画からの複数部位の筋電位推定
・江田怜央 (芸術工学部芸術情報設計学科4年):書籍レビューの「いいね」予測の説明可能性に基づくユーザに「刺さる」推薦フレーズの抽出
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2021アジアデジタルアート大賞展FUKUOKA受賞作品展を開催

九州大学と福岡県・福岡市などが中心となって主催するメディアアートコンペティション『2021アジアデジタルアート大賞展FUKUOKA受賞作品展』を2022年3月8日(火)~3月13日(日)に福岡市科学館(福岡市中央区六本松4-2-1)、福岡市美術館(福岡市中央区大濠公園1-6)で開催いたします。

21回目を迎える今回のコンペティションで、14の国と地域から649点の応募をいただき、アジアデジタルアート大賞をはじめとする計52点の受賞作品を選定しました。展覧会では、「音」や「映像」を通じて楽しめる体験型のデジタルアートの受賞作品を展示しており、九州大学芸術工学府学生の作品もご覧いただけます。科学とアートが融合した最新のデジタルアートをぜひご体感ください!

なお、2022年3月12日(土)に福岡市美術館で予定しておりましたシンポジウム・表彰式・レセプションは、新型コロナウィルスの感染拡大を鑑みて中止となりました。

受賞作品や最新情報はアジアデジタルアート大賞展FUKUOKA公式WEBサイトをご覧ください。





【2021アジアデジタルアート大賞展FUKUOKA受賞作品展概要】

日程・会場
〇福岡市科学館6Fサイエンスホール
会期:2022年3月9日(水)~ 3月13日(日)
時間:09:30-18:00 ※入場は30分前まで
展示内容:インタラクティブアート部門、エンターテインメント(産業応用)部門 受賞作品

〇福岡市美術館2FギャラリーA〜D、1Fミュージアムホール
会期:2022年3月8日(火)~ 3月13日(日)
時間:09:30-17:30 ※入場は30分前まで
展示内容:2021ADAA大賞、静止画部門、動画部門、インタラクティブアート部門、エンターテインメント(産業応用)部門 受賞作品

入場料
無料

*新型コロナウイルス感染拡大の状況によっては、開催時間ならびに内容変更の可能性がございます。


<来場されるお客様へ>
〇ご来場前のお願い
厚生労働省が提供する新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」への登録のご協力をお願い致します。未登録の方はアプリのインストールをお勧め致します。
37.5度以上の発熱がある場合や、体調不良を感じる場合はご来場をご遠慮下さいますようお願い申し上げます。必ず事前に検温の上、ご来場下さい。

〇ご入場時のお願い
会場入口に消毒液を設置致します。手指消毒の上、ご入場下さい。
会場内では、常にご自身のマスクのご着用をお願い致します。
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MADE IN NAKASU

生産の場と消費の場が離れ、生産の場を理解することが難しくなっている現代。そこで本設計では酒の生産の場である酒造を福岡の繁華街中洲に持ち込むことで日常の生活の中で生産を理解する場をつくる。醸造の工程を必要な機械の面積からからボリューム化し、垂直に積み重ねた。またその周りに副産物を利用した体験の場所を作ることで、生産を身近に感じることができる仕組みを設計した。
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横手校区のシンボルマーク制作事業

九州大学大学院芸術工学研究院は、福岡市南区役所及び横手校区からの依頼により、横手校区のシンボルマーク制作事業を実施しました。この事業は、校区の団結力や地元愛を深め、次世代を担う子ども達に「横手のよかとこ」を繋いでいく目的でシンボルマークを制作するというものです。

シンボルマークの制作にあたっては、九州大学芸術工学研究院の伊原久裕教授が講師として、
202110月に横手公民館でシンボルマークデザイン講座を実施、その後公募を行いました。
また、作品の選考にあたり助言を行いました。

完成したシンボルマークは、9町の町内カラーを取り入れることで多様性を認め合い、
丸くかたどることで平和で円満な校区という意味合いが込められています。
今後、様々な活動に活用される予定です。

ふところ、泊まるところ

「伝建地区においてワンパターン化した観光地での地域資源の更なる活用のあり方」を本設計の主題とし、福岡県『うきは市筑後吉井』を対象として計画した。メインルート以外を散策しながら、吉井を取り巻く自然風景も含めた魅力を感じられるような宿泊施設を設計した。宿泊者は3エリアに分散配置された〈居間〉〈浴室〉〈寝室〉を自ら選び、地域に入り込む。また、施設は地域全体で運営し、レセプションは地域のコミュニティスペースとしての役割も持たせた。
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p to e -eスポーツで、eまちへ-

「地方には娯楽が必要である。」という問題意識から、パチンコ王国である九州地方に点在するパチンコホールの一つをモデルケースとして転用し、esportを軸にした新しい娯楽及びスポーツ施設を提案する。この包括的で挑戦的な新しいスポーツ施設はパチンコがこれまで担ってきた役割を受け継ぎ、(from pachinko to esport)地方に活気と矜恃をもたらし、地域おこしに貢献する。

都市裸裸裸実験(第28回ユニオン造形デザイン賞 最優秀賞)

ある日、非常階段の先に男は亜空間を発見する。名札はない。
男は、なんとなく足を踏み入れた。男は、服を脱いでいく。空間に脱がされていく。

「都市裸裸裸実験」と題して、ここに都市人による都市人のための亜空間を創造する。裸である時間は唯一、現代社会に繋縛されずその人本来のふるまいができるが、その時間は日々の中では刹那的な作業の一つにしかなり得ない。衣服は物理的保身だけでなく自分らしさや所属集団を表現する役割があり、現代社会からの圧力に対抗する鎧にもなり得る。ノイズキャンセリングし鎧を纏った都市人のための設計。現代社会に繋縛された都市人は都市の中に挿入された脱衣行為と遭遇することで、鎧からの束の間の解放を得る。

今日も誰かがあの空間で裸になっている。共有はしない共感が都市人の共同体に共振を始める。繰り返しの毎日から垣間見えるアジール空間が増殖し、裸になるアノニマスな関係性が都市空間に広がる。
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寄生するメディア坂

 長崎は山々と港湾に囲まれた自然豊かな景観と、鎖国のときから唯一貿易を許された地として和洋折衷の独自の文化を成り立たせてきた。坂を登り、見渡す原風景は国内でも有数の景勝地として知られる。しかし、高齢化と人口減少の問題により、空き家が増加し、それに伴い、高台にある歴史ある洋館の存続危機や夜景における斜面地の光の減少など、長崎の原風景が失われ始めつつある。
 そこで本設計では敷地に存在する基盤インフラ(グラバースカイロードと呼ばれる斜行エレベーター)を利用することで長崎の問題点を解決し、傾斜地に付加価値を与え直す提案をおこなった。
 形態的な操作として、階段の踏面や蹴上の高さに変化を与えることにより、坂に多様性と冗長性を持たせ、壁の角度を変えることにより、各標高で景観の切り取り方を変えた。
 プログラムとしては、伝統芸能館と図書館、私空間を配置し、景観とアクティビティに関連性を持たせるものとした。
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【芸工公式YouTubeを更新しました】SDGs Design International Awards 2021 ダイジェスト映像

2021年10月16日九州大学大学院芸術工学研究院が主催した『SDGs Design LIVE 進化する1日。SDGs Design International Awards 2021』のダイジェスト映像を芸工公式YouTubeで公開しました。

学生の受賞「GANを利用したグラフィックデザインの評価機構の構築」

2022年1月20、21日にオンラインで行われた情報処理学会デジタルコンテンツクリエーション研究会において、石山航平さん(大学院芸術工学府芸術工学専攻コンテンツ・クリエーティブデザインコース修士1年)の発表「GANを利用したグラフィックデザインの評価機構の構築」がDCC優秀賞を受賞しました。

この研究は、AIを利用したコンテンツ生成の代表的な手法の一つである敵対的生成ネットワーク(GAN)を利用して、グラフィックデザインの適切さを評価する機構を自動的に構築するもので、自動的なグラフィックデザイン生成機構実現への基礎となることを目指しています。
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【シンポジウム】サイエンスとデザイン5「AIとヒト」を開催

九州大学未来デザイン学センターでは、以下の通り「AIとヒト」をテーマにシンポジウムを行います。
興味がある方はぜひご参加ください。



[日時] 2022年3月4日(金)15:00~18:15

[開催方法] Zoomによるオンライン開催(事前登録制)
※下記のフォームより申し込みをお願いします。お申し込みいただいた方へ、開催前日までに開催形式とZoomミーティングIDとパスコードをメールでお知らせいたします。

[参加費] 無料

[開催内容] 
近年人工知能(Artifitial Inteligence:AI)研究の発展はすさまじく、ヒトを対象とした基礎研究や応用においてもその重要性が高まっています。また、人工知能技術は現代社会のあらゆる分野と関連し、未来のよりよいヒトと社会の関係について議論していくうえで、AIに関する知識は欠かせなくなってきています。本シンポジウムでは、AIを用いて第一線でヒトの研究を行っている研究者の方々のお話から、ヒトとAIにまつわるサイエンスとデザインについて迫ります。

[プログラム]
15:00〜 開会の挨拶
15:05〜 趣旨説明
15:10〜16:00 講演1:大草 孝介 先生(横浜市立大学データサイエンス学部准教授)
「生理・性格データからの快不快情動の統計的推測」
16:05〜16:55 講演2:丸山 修 先生(九州大学芸術工学研究院 准教授)
「生物データの分散表現化」
17:10〜18:10 講演3:西本 伸志 先生(大阪大学大学院生命機能研究科)
「ヒト脳内情報表現とAI」
18:10〜18:15 閉会の挨拶
司会:元村祐貴(九州大学芸術工学研究院 助教)

主催:九州大学未来デザイン学センター人間環境デザイン部門
共催:九州大学大学院芸術工学研究院、九州大学応用生理人類学研究センター、九州大学応用知覚科学研究センター、日本生理人類学会感性・脳科学研究部会、データサイエンス研究部会

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