デザイン学分野で実績のある国内の国公立大学が加盟する「国公立デザイン系大学会議」は、2019年より開催されています。本会議では、会員大学が協力し、デザイン教育・研究に関わる共通の課題について協議し、その改善と発展を図ることを目的としています。
2024年度の会議は「これからのデザイン教育・研究について」をテーマとして、2024年11月29日(金)に、東京ミッドタウン・デザインハブ内のインターナショナル・デザイン・リエゾンセンターで開催されました。加盟校9校のうち6大学が出席し、会議では実りある議論が行われました。
会議は、会長大学である本学(九州大学)大学院芸術工学研究院 尾本章研究院長による開会挨拶から始まりました。続いて、来賓講演として、文部科学省高等教育局専門教育課の有薗文博課長補佐が「我が国の高等教育の現状等」について講演しました。また、特許庁審査第一部意匠課の原川宙課長補佐と奈良日向子係長からは、「意匠制度の最新概況~生成AIや仮想空間におけるデザイン創作保護の議論など」をテーマにお話がありました。
後半では、「AIとデザイン教育についての事例紹介」が行われました。秋田公立美術大学の高橋卓久真助教は「メディア表現を具体化する基礎的な方法・アプローチ」について、九州大学大学院芸術工学研究院の松隈浩之准教授は「リアル×バーチャルデザイン」についてプレゼンテーションを行いました。質疑応答では各大学からさまざまな質問や意見が寄せられ、活発なディスカッションが繰り広げられました。
会議終了後の情報交換会でも、参加者間で意見交換や懇親が行われました。今回は、国公立デザイン系大学会議が賛助団体となって以降、初めての対面開催となり、公益財団法人日本デザイン振興会の協力を得て実現しました。会員大学間での交流が深まり、大変有意義な機会となりました。
本会議の活動が今後も、デザイン教育・研究の発展や国や行政に対するさまざまな提言の場として、ますます重要な役割を果たすことが期待されます。
【開催概要】 2024年度国公立デザイン系大学会議「これからのデザイン教育・研究について」
▪日時:2024年11月29日(金) 15:00-18:20
▪会場:インターナショナル・デザイン・リエゾンセンター(東京ミッドタウン・デザインハブ内)
▪主催:国公立デザイン系大学会議
▪協力:公益財団法人 日本デザイン振興会
▪運営:九州大学大学院芸術工学研究院、九州大学未来デザイン学センター
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