
芸術工学研究院では、Zhu Xiaowen(シュ・シャオウェン)氏をお迎えし、アーティスト・トークを行います。
▪日時: 2025年11月17日(月)18:30〜20:00
▪会場: 九州大学大橋キャンパス デザインコモン2F
▪使用言語: 英語
▪対象: 学生および一般の方
※参加をご希望の方は、以下のフォームよりご登録ください(定員50名)。
https://forms.office.com/r/s4EimY54vC?origin=lprLink
Zhu Xiaowen(ジュ・シァオウェン)はアーティスト、キュレーター、作家で、現在 英国マンチェスターにある非営利アートセンター「esea contemporary」のディレクターを務めています。本機関は、東・東南アジア(ESEA)の文化的背景に影響を受けたアーティストや実践に特化した、英国唯一のアートセンターです。
トークでは、アート実践およびアート制作とキュレーションの間を行き来するジュ氏のキャリアについて簡単に紹介した上で、2022年から率いている「esea contemporary」での構想を説明します。そして、固定化されたカテゴリーや継承された物語を越えて、今日の東・東南アジアをいかに想像し得るかを考察します。
ジュ氏のリーダーシップのもと、esea contemporaryは重要な変革期を迎え、コミュニティとの関わりや異文化間の対話に根ざした、より包摂的なビジョンをもってそのアイデンティティを再構築しました。本センターは、リバプール・ビエンナーレ、トリノ美術財団、バグリ財団、ヘンリー・ムーア財団、デンマーク芸術財団、ロバート・H・N・ホー・ファミリー財団グローバルなどとの協働を通じて、展覧会、レジデンシー、パフォーマンス、デジタル・コミッションなど国際的な活動を拡大しています。
本センターが継続的に取り組むESEA文化体験の再想像は、移民、労働、反植民闘争によって形づくられた都市マンチェスターとも深く結びついています。トークでは、ジュ氏が、ディアスポラ的な現代アートの実践がいかに英国帝国主義、産業化、グローバル資本主義、そして近年ではデジタル資本主義の遺産を横断しながら、混成性・翻訳・再生の空間を切り拓くのかを論じます。また、アート機関がアーティストやコミュニティとどのように協働し、搾取ではなく相互性とケアによって「異なる成長」を遂げられるかを問いかけます。
Zhu Xiaowen(ジュ・シァオウェン):
マンチェスターのesea contemporaryディレクター。アーティスト、キュレーター、作家。ブリティッシュ・カウンシルの「Arts and Creative Economy Advisory Group」にも所属。ベルリンの「Times Art Center Berlin」でアシスタントディレクターも務めた。これまでに上海、ニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドン、ベルリンなど国際的に活動。著書に『Oriental Silk』(Hatje Cantz、2020年)、『Encounters』(Shanghai Educational Publishing House、2022年)がある。これまでにロンドン・スクール・オブ・エコノミクス、ロンドン大学ゴールドスミス校、ハイデルベルク大学、ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン、ニューヨーク大学、UCLA、清華大学などで講義を行い、『Apollo』誌の「40 Under 40 Asia Pacific Thinkers」にも選出されている。
ジュ氏は、米国ニューヨーク州シラキュース大学でアート・ビデオのMFAを、上海同済大学では映画制作およびメディアアートの学士号を取得(ドイツ・オッフェンバッハ造形大学への交換留学を含む)している。

