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現代実践フォーラム 講演会 #25 レクチャー&作品上映 イム・ミヌク:リキッド・コミューン

このたび、大学院芸術工学府のスタジオプロジェクト科目「デザインと日本」のレクチャーシリーズの一環として、現代実践フォーラム 講演会 #25 レクチャー&作品上映 イム・ミヌク:リキッド・コミューンを開催します。

レクチャー
日時:2026年4月15日(水)14:50–16:20
場所九州大学大橋キャンパス 7号館1階ワークショップルーム
言語:英語
対象:学生および一般

作品上映
日時:2026年4月14日(火)~4月18日(土) ※火・木・金 9:00–20:45、水 12:00–20:45、土 10:00–15:00
場所九州大学大橋キャンパス 芸工図書館内 映像音響ラウンジ


イム・ミヌクは国際的に高い評価を受けているビジュアル・アーティストであり、韓国における同世代を代表する作家の一人です。彫刻、インスタレーション、映像、パフォーマンス、音楽など多様なメディアを横断し、それらを一つの作品の中で複合的に組み合わせる実践で知られています。イムの作品は、私たちが生きる社会や歴史的状況との関係性を問い直し、疎外や共同体の分断といったテーマ、さらには近代化や広範な歴史的・都市的変容がもたらす喪失やトラウマを扱っています。これらの問題意識は、韓国国内にとどまらず、より広い文脈において展開されています。
本講演では、これまでのプロジェクトの一部を紹介しながら、制作の動機や背景、そして自身がアーティストとなるに至った歩みについてお話しいただきます。

また、講演にあわせて、映像音響ラウンジでは以下の2作品を上映します(4月14日~18日)。

《The Weight of Hands》(2010年/カラー/サウンド/13分50秒)
本作は、韓国の四大河川再生事業(2009–2012年)に伴いソウル郊外で進められた大規模工事現場において、イムが主導した集団的パフォーマンスを記録したものである。これらの場所は、産業化された河川システムの大規模改変の一環として、当時活動家や反対団体の立ち入りが厳しく制限されていた。赤外線カメラで撮影された映像は、どこか遊離したような異世界的な雰囲気を帯びている。

《Night Shift》(2021年/カラー/サウンド/9分22秒)
本作は、韓国のフォーク歌手・作曲家・演出家キム・ミンギによる1978年の歌劇《工場の灯》に由来する楽曲「Night Shift(夜勤)」をもとにしている。1970年代の工場労働者の過酷な労働環境を反映したこのアルバムは当時発禁処分を受けたが、大学や工場などでカセットテープとして交換され広く流通した。イムは本作において、チャン・ヨンギュ率いるバンド「イナルチ」による新たな録音セッションの映像と、オリジナル作品の冒頭シーンや仮面舞踊の振付を交錯させ、歌と儀礼が現在において持つ力を探っている。

これまでイムは、日本でも、瀬戸内国際芸術祭(2016年、小豆島)やあいちトリエンナーレ(2019年)などに参加し、複数のプロジェクトを展開してきました。2024年には、大林財団「都市のヴィジョン−Obayashi Foundation Research Program」の助成を受け、東京で展覧会を開催し、隅田川および東京湾を巡るボートツアー形式のパフォーマティブなプロジェクトを実施しました。
主な個展に、「Hyper Yellow」(イルミン美術館、2025年/駒込倉庫、2024年)、「Fossil of High Noon」(ティナ・キム・ギャラリー、2022年)、「Night Shift, 2021 Title Match: Minouk Lim vs. Young-gyu Jang」(2人展、ソウル市立北ソウル美術館、2021年)、「Minouk Lim: The Promise of If」(サムスン美術館プラトー、2015年)など。また、「DMZ Exhibition: Checkpoint」(2023年)、「Real DMZ Project: Negotiating Borders」(2021年)、「光州ビエンナーレ」(2021年、2014年)、「Asia Society Triennial」(2020年)、「瀬戸内国際芸術祭」(2016年)、「シドニー・ビエンナーレ」「台北ビエンナーレ」(ともに2016年)、「パリ・トリエンナーレ」(2012年)、「リバプール・ビエンナーレ」。