第20回デザイン基礎学セミナー『持続可能な “善意” のデザイン』

九州大学大学院芸術工学研究院は、デザインの体系化を目的としデザイン学の基礎論に取り組んでいます。この度、「まかない」と「ただめし」という独自のシステムで経営している株式会社未来食堂の代表小林せかい氏をお招きし、第20回デザイン基礎学セミナー『持続可能な “善意” のデザイン』を開催します。どなたでもご参加いただけますので、みなさまのお越しをお待ちしております。

[概要]
誰でも50分のお手伝いで一食無料券がもらえる。壁にはその無料券が貼られ、それを使えば誰でも食事ができる。「誰かの役に立ちたい」、困ったときでも「温かいご飯を食べて欲しい」。だが渦巻く “善意” は脆弱でもある。脆さを強さに変える関係性のデザインとは。あなたの “ふつう” をあつらえる「未来食堂」の挑戦を語る。

[登壇者]
小林せかい Kobayashi Sekai

東京工業大学理学部数学科卒業後、日本IBM、クックパッドで6年半エンジニアとして勤めたのち、 1年4ヶ月の修行期間を経て2015年、東京都千代田区に「未来食堂」を開業、安定経営を続ける。著書に『ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由』(太田出版、2016年)、『誰でもすぐに戦力になれる未来食堂で働きませんか──ゆるいつながりで最強のチームをつくる』(祥伝社、2019 年)ほかがある。「日経WOMANかウーマン・オブ・ザ・イヤー2017」受賞。

[お申込み]
参加ご希望の方は事前に申込フォーム(https://forms/gle/ZTWfPLZwZo4fKan28)よりお申し込み下さい。

お申込みいただくと、開催当日にZoom URLがメールにて送付されます。

申込み締切:3月17日(水)まで

[主催]
九州大学大学院芸術工学研究院

[共催]
芸術工学部未来構想デザインコース

添付ファイル
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第13回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラムで3件受賞

2021年3月1日〜3日にオンラインで開催された第13回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(DEIM2021)において以下の3件が受賞しました。

【注目研究賞】
・料理レシピの理解支援を目的としたインフォグラフィックの自動生成、呉子昕 (芸術工学府コンテンツ・クリエーティブデザインコース修士2年), 牛尼剛聡 (芸術工学研究院)​

【DEIM学生プレゼンテーション賞】
・Twitterのメンションを利用したニュースのコンテキスト推定と理解支援、池田将(芸術工学府コンテンツ・クリエーティブデザインコース修士2年)
・少量の実況ツイートからの状況推定モデルとスポーツ観戦支援、藤本和(芸術工学府コンテンツ・クリエーティブデザインコース修士2年)

DEIM2021では、335件の研究発表が行われ、1000人以上がオンラインで参加しました。
「注目研究賞」は、セッションの参加者、論文のダウンロード数、オンライン掲示板での「いいね」数から、全発表の中から上位5件に贈られる賞です。
「DEIM学生プレゼンテーション賞」は、優れた発表をした学生に贈られる賞です。

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BeCATスプリングスクール「糸島で建築都市デザインによる環境ビジネスを考える」のお知らせ

3月8日から12日の期間で、BeCAT Spring School 2021を開催します。
テーマは「糸島で建築都市デザインによる環境ビジネスを考える」です。

一般の方、他大学の方にも無料でご参加頂ける企画を用意しています。
こちらより詳細を確認の上、ぜひお申し込み下さい。

BeCATについて

来春より、「環境」をテーマにしたデザインxエンジニアリング教育の新しいセンターBeCATが生まれます。
このセンターは、重松象平、末廣香織、末光弘和の3人の建築家教員が、エンジニア系教員と組んで、スタジオを持ち、少人数制で行う設計教育です。
九州を舞台に、環境の視点から、新しい都市・建築のあり方を調査・提案・社会実装し、アジア・オセアニアそして世界に発信していきます。

(主催:九州大学人間環境学研究院+総合理工学研究院+芸術工学研究院 )

添付ファイル

サイエンスとデザイン4『脳機能を測る』

日時:2021年3月17日(水)13:00~16:00

開催方法:Zoomによるオンライン開催(事前登録制)
※下記のフォームより申し込みをお願いします。お申し込みいただいた方へ、開催前日までにZoomミーティングIDとパスコードをメールでお知らせいたします。

参加費:無料

開催趣旨:人間は環境からの情報を様々な感覚器を通して受容し、その情報をもとに行動をとっている。多くの場合、環境からの情報は何らかの形で脳の中で処理されており、この処理過程である脳機能の探究はサイエンスとしての大きな関心領域である。また、より良い人間と環境の関係を構築する上で、いかに脳機能を計測し、応用するかといった視点も重要となる。本講演では、脳機能計測を専門にされている方々のお話から、脳機能計測の魅力及びその応用について迫りたい。

プログラム:
13:00〜 開会の挨拶:清須美 匡洋(九州大学未来デザイン学センター長)
13:05〜 趣旨説明: 樋口 重和(九州大学芸術工学研究院 教授)
13:10〜14:00 講演1:池田 悠稀(九州大学芸術工学研究院 学術研究員)
「ミラーニューロンシステムを測る」
14:05〜14:55 講演2:Gerard Remijn (九州大学芸術工学研究院 准教授)
「fNIRS and eye tracking: “Barrier-free” methods to observe human information processing」
15:00〜15:50 講演3:岡本 剛(九州大学基幹教育院 准教授)
「脳機能を『測る』から『変える』へ」
15:50〜 閉会の挨拶:伊藤 裕之部門長(九州大学未来デザイン学センター人間環境デザイン部門長)
司会:樋口重和(九州大学芸術工学研究院 教授)

主催:九州大学未来デザイン学センター人間環境デザイン部門
共催:九州大学大学院芸術工学研究院、九州大学応用生理人類学研究センター、九州大学応用知覚科学研究センター、日本生理人類学会感性・脳科学研究部会

添付ファイル
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那珂川ウォーター・パークマネジメント第2回研究会

◆日時:2021年3月10日(水) 13:00-15:15
◆開催方法:Webinar (Youtubeによるオンライン配信)
以下からお申込みいただけます(参加費:無料)
https://forms.gle/6JxSt3crNqP6jWQf6
◆プログラム
【第一部 ご講演】
1)趣旨説明
・高取千佳氏(九州大学大学院芸術工学研究院) 13:00-13:05

2)講演
・松岡まさたか氏(千年夜市実行委員長)
「千年夜市のこれまでとこれからの活用方法を模索する」13:05-13:20

・益田啓一郎氏(近代史研究家・アーキビスト)
「双子都市・福岡と博多を結ぶ、中洲・那珂川の歴史景観と役割」13:20-13:35

・川内亮氏(TAIYO asobi switch)
「水辺を憩いの空間へ。」13:35-13:50

・三田大介氏(ものコト市実行委員会)
「すみだ川ものコト市 〜市民発の手づくり市ができるまで〜」 13:50-14:05

【休憩】 14:05~14:10

【第二部 トークセッション】14:10-15:10
パネリスト
・松岡まさたか氏(千年夜市実行委員長)
・益田啓一郎氏(近代史研究家・アーキビスト)
・川内亮氏(TAIYO asobi switch)
・三田大介氏(ものコト市実行委員会)

コーディネーター
・尾藤文人氏(株式会社エックス都市研究所)
・高取千佳氏(九州大学大学院芸術工学研究院)

※視聴者からオンタイムでの質問受付を行います。
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第2回研究会では、「ローカルと旅の交差点」という視点から福岡・博多の風物詩である千年夜市実行委員会を引っ張っていらっしゃる松岡さん、
膨大な見識・資料を基に、福博の歴史的視点から那珂川への眼差しを持たれる近代史研究家の益田さん(ブラタモリにも出演)、
水辺を遊びこなす・使いこなす視点で多世代の人々を水辺に惹きつけていらっしゃるTAIYOasobi switchの川内さん、
東京・すみだ川にて市民発の手づくり市を、一から生み出され、新たな展開を行われている三田さんにご登壇頂く予定となっております。
平日お昼ではございますが、ご都合つきましたら是非ご参加いただけたら嬉しいです。

第一回研究会の結果は以下からご覧いただけます。多くの示唆に富むご意見を頂き、ありがとうございます。
※アンケート結果は以下にリリースされています。
https://www.exri.co.jp/news/topics/2325.html

第19回デザイン基礎学セミナー『路上生活からみえること』

九州大学大学院芸術工学研究院は、デザインの体系化を目的としデザイン学の基礎論に取り組んでいます。この度、ホームレス生活を送りながらアーティスト/アクティビストとして活動されているいちむらみさこ氏をお招きし、第19回デザイン基礎学セミナー『路上生活からみえること』を開催します。どなたでもご参加いただけますので、みなさまのお越しをお待ちしております。

[概要]
自身の置かれている立場や状況によって、この世界の様相はまるで別物のようにみえます。貧困、労働、女性蔑視などが生み出す社会的排除…。私たちの社会が様々な問題を孕んでいることは自明ですが、一体どれだけのリアリティをもってそれらに対峙しているのでしょうか? 今回の講演では、ブルーテント村やダンボールで寝泊まりする、いわゆるホームレス生活を送りながら鋭く社会を見つめるアーティストのリアルな社会問題との関わりについて知るとともに、アートやデザインそのもののあり方についても再考する機会を設けたいと思います。

[登壇者]
いちむらみさこ Misako Ichimura

アーティスト/アクティビスト。2003 年から東京の公園のブルーテント村に住み始め、同じテント村住人と一緒に物々交換カフェ・エノアールを開いている。2007 年にホームレスの女性たちのグループ「ノラ」を発足。国内外で、反ジェントリフィケーション、フェミニズム、反オリンピックの活動を行っている。著書に『Dear キクチさん、ブルーテント村とチョコレート』(キョートット出版、2006年)などがある。

[お申込み]
参加ご希望の方は事前に申込フォーム(https://forms.gle/BRU6P3HrA42zmqMGA)からお申し込み下さい。
お申込みいただくと、開催当日にZoom URLがメールにて送付されます。
申込み締切:3月3日[水]まで

[主催]
九州大学大学院芸術工学研究院

[共催]
芸術工学部未来構想デザインコース

添付ファイル
参照リンク

【開催中】「ことばとジェンダー展」「ファッションとジェンダー展」毎日新聞掲載

「ことばとジェンダー展」
「ことばとジェンダー展」は、「ことば」という観点からジェンダーを見つめる展示です。
ジェンダーは、哲学、政治、生物学、医学、社会、倫理、歴史など、
様々なことがらが複雑に絡み合っている概念ですから、
それについて考えることは、容易なことではありません。
私たちは、そんな複雑なジェンダーを、展示で表現しようと試みました。
ジェンダーを展示にする上で、数ある切り口の一つとして、今回選んだのは「ことば」。
人間がことばをつくり、ことばが人間をつくります。
ことばは、その時代における人々の価値観の映し鏡とも言えるでしょう。
あなたが普段何気なく聞いていることば、使っていることばにも、
ジェンダーが関わっているものがたくさんあります。
私たちはただ、それに気づいてほしいのです。

「ファッションとジェンダー展」
レディースとメンズ、スカートとパンツ、ハイヒールと革靴。私たちが普段着ている服は、ジェンダー―社会的性―と密接に関わっている。何をもって「女らしい/男らしい」装いと言えるのか?男女二元論を超えたファッションの可能性はあるか?ファッションとジェンダーの関係を探る展示企画。
〈日時〉2/18(木)19(金)9:00~20:00
    2/22(月)       9:00~17:00
〈場所〉九州大学 大橋キャンパス デザインコモン2F

また昨秋の「ことばとジェンダー展」が2月16日付毎日新聞に紹介されました。

参照リンク

匚民集落

「匚民集落」卒業論文では家を持たず街の機能を利用して暮らす人々について調査し、彼らを「匚民」と名付けた。街に放たれた人々が抱える箱型の未完結な空間が、街のあらゆる場所に寄生し相利共生する。共生の過程で彼らは新たな空間を産みつけ、さらに寄生する者が現れる。寄生し寄生され街は形作られ、匚民集落は無限に拡がる。

無意識の連鎖 -都市体験を表出させる建築-

街を散歩していると様々なモノをちらっと見たり、気になったりしているが、それらは3秒後には忘れ去ってしまうような無意識的なものにすぎない。都市を体験することとは、そんな一連の無意識的把握のことではないだろうか。本作品は、そのような都市体験を建築にしている。天神ビッグバンを背景とした、再開発が可能である密集したビルの低層部のみを設計することにより、都市体験を具現化したような横に伸びやかな商業施設を計画する。

Think,Make,Try -STEAM教育のための学校再編成-

デザイン思考を用いて実社会での課題解決能力を育成するSTEAM教育のための小学校を設計する。福岡市の赤坂小を設計対象とし、地域の課題に対してデザインを通して解決できるよう、低・中・高学年のプログラムをデザイン思考の5つのプロセスと対応させ段階的に設定する。クラスルームや特別教室といった従来の機能の構成ではなく、プロセスごとに獲得すべき能力と想定される行為から必要空間を抽出し、プログラムに合わせて空間構成を行い、STEAM教育の学習活動に寄り添った学校空間を目指す。

日常階段

滋賀県大津市に建つ菊竹清訓設計の西武大津ショッピングセンターがいま壊されようとしている。菊竹氏は通常ネガティブな要素になりがちな非常階段を過剰に配置することで造形美に転換した。しかし階段群が人々に実際に使われることはなかった。この過剰で無駄とも思える西武大津の階段システムを再解釈し、躯体を部分的に残しつつ隣接する新しい棟を設計することで人々の活動と結びつく商業施設と集合住宅を再構築する。これまで使われることのなかった「非常」階段を「日常」階段に変えるプロジェクトである。

時のオーバーレイ

未来は過去の上に積層していくものだ。しかし現代社会では、いつのまにか新たな建物が建てられ、そこにかつて何が建っていたか私たちは思い出せない。そこにあったはずの時間の蓄積を消し去るのではなく、古い建物の上に新たな建物が積み重なっていくことによって、過去と現在と未来を同時存在させる。都市の中に様々な時代の建築が混在しているように、一つのビルの中にそれらが重層する。地層のように積み重なっていく建築では、時間の流れの中で新たな空間が発掘される。