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芸術工学インターナショナル・ウインター・スクール 2022を開催しました

Envisioning the Future of Design

2022年11月14日から21日にかけて、第1回ウインタースクールを開催しました。このウインタースクールでは、カンボジア、インドネシア、マレーシア、台湾、タイの5つの国及び地域にある7大学から、計15名の学生が参加しました。(ガジャ・マダ大学、カンボジア工科大学、国立台湾師範大学、国立台湾大学、ラチャモンコン工科大学タンヤブリ校、シラパコーン大学、マレーシアサインズ大学)

今年度からスタートした本プログラムは、芸術工学府の教育を海外の学生に体験してもらう機会であり、カリキュラムはこれまで以上に個々のデザイン分野を横断的に統合したものになりました。また、参加者は、本学大学院で学び、本学の学生や留学生と交流することができました。

プログラムは、参加者が芸術工学の異なる分野の見識を深めることができるよう構成されています。各専門分野の教員が行う9つの講義、参加者が教員の研究内容を深く理解するための午後4回のラボセッション、先進的で多様な研究施設を巡るキャンパスツアー、唐津市でのカルチャーツアーを経て、最終日には参加者によるプレゼンテーションが行われました。プログラム詳細は添付ファイルご覧ください。

キャンパスツアーでは、参加者は学内のさまざまな施設を見学しました。今回見学した施設をご紹介します。音響特殊棟は、世界的にも珍しい音響関連の研究施設で、無響室、残響室、録音スタジオを備えています。環境適応研究実験施設は、人間の環境適応性を評価し、健康で快適な生活環境に必要な条件を明らかにするために、気圧、温度、湿度、照度、色温度、水圧をさまざまな設定で制御できる9つの人工気候室を有しています。居住空間実験住宅は、居室、キッチン、バスルーム、トイレ、階段など、住環境のシミュレーションを行い、人間の行動や行為を実際の生活の場で観察・分析することができます。バイオ・フードラボは、科学的な実験や調理ができる機器を備えており、デザインの観点からバイオテクノロジーと食の可能性を探る先進的な施設です。工作工房とラピッドプロトタイピングラボは、学生や教員が卒業制作やプロジェクト、研究関連の作品など、創造的な取り組みを行うために使用できるさまざまな道具、機械、高度なデジタルツールを備えています。

ラボセッションは、参加者の関心分野に分かれて各研究室で行われました。環境適応研究実験施設での季節の変化に対する身体反応の実験、ナマケモノの便からのDNAサンプル抽出、ドローンによる建物のRGB画像撮影、さまざまな触覚に関する錯覚の体験、学習環境のスペースデザインや電車のモデル制作など、体験活動を通じて新しい知識や技術を学びました。

最終プレゼンテーションでは、参加者から、「講義やラボセッション、キャンパスツアーを通じて、自分の専門分野や専門外の知識を得て視野が広がり、新たな可能性を見出すことができた」という感想が述べられました。また、ラボセッションで体験したことのない技術や研究手法を経験できたことは、参加者にとって、示唆に富み、刺激的だったようです。さらに、各研究室で指導してくれたり、日本文化や料理を紹介してくれたり、カラオケに誘ってくれたりなど、おもてなしをしてくれた芸術工学府の学生たちにも感謝していました。プログラムの最後には、フェアウェルパーティーが開かれ、ウインタースクールの1週間や新しくできた友情の輪について、みんなが振り返る時間を持つことができました。
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