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芸工インターナショナル・ウィンタースクール 2023を開催しました

Envisioning the Future of Design


九州大学大学院芸術工学研究院では、2023年11月5日(日)から11月12日(日)にかけて、「第2回ウィンタースクール」を開催しました。今回は、カンボジア、フィンランド、ドイツ、インドネシア、インド、フィリピン、台湾、タイの8カ国11大学(バンドン工科大学、ジャダフプール大学、国立台湾師範大学、ランシット大学、カンボジア王立芸術大学、セベラスマレット大学、シラパコーン大学、ケルン大学、ラップランド大学、フィリピン大学ロスバニョス校、台北市立大学)から16名の参加者を招聘しました。このプログラムは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)、九州大学の助成を受けています。

本プログラムは、海外からの参加者に、昨年新たに生まれ変わりこれまで以上に個々のデザイン分野を横断的に融合できるようになったカリキュラムを有する本研究院について、その一端を垣間見る機会を提供するものでした。加えて、本学府での学習体験や、国内外出身の本学学生との交流、日本文化や日本の企業文化の体験も行われました。

参加者は、教員の研究内容を深く理解するためのラボセッションや、先進的かつ多様な本研究院の研究施設を見学するキャンパスツアー、博士コロキアム、本プログラム参加者による最終プレゼンテーション、TOTO株式会社への企業訪問、唐津市の文化見学を通して、さまざまな分野の見識を深めました。詳しいプログラムについては以下の添付ファイルをご参照下さい。

キャンパスツアーでは、無響室、残響室、録音スタジオを有する音響特殊棟を見学しました。環境適応研究実験施設では、人間の環境適応性を評価し、健康で快適な生活環境に必要な条件を明らかにするために使用される、気圧、温度、湿度、照度、光色、水圧を様々な設定で制御できる9つの人工気候室を見学しました。居住空間実験住宅では、居室、キッチン、浴室、トイレ、階段などの住環境をシミュレーションし、実際の生活における人間の行動や活動を観察・分析できる設備を見学しました。工作工房では、卒業制作やプロジェクト、研究関連作品など、学生や教員が創作活動を行うために使用できる、様々な工具や機械、高度なデジタルツールを見学しました。また、新たに生まれ変わった芸工図書館も見学しました。

ラボセッションでは、参加者は、プログラム中に所属する研究室の教員の研究分野に応じて、様々な知識や技術を学びました。九州大学総合博物館、太宰府天満宮、能古島の小中学校での現地学習、デザインリサーチや創造性ワークショップへの参加、AIを活用した画像制作の学習、3DレーザースキャナーとVRを活用した建築データのスキャンおよびアーカイブ化、筋電センサーの実験などを体験しました。

最終プレゼンテーションでは、参加者は、プログラム中の講義や、ラボセッション、キャンパスツアーを通じて、自分自身の専攻分野のみならず、専門外の知識や視野が広がり、新たな可能性を見出すことができたと語りました。今回のプログラム内容は、参加者にとって示唆に富み、刺激的であったことがわかりました。また、参加者は、空港までの送迎や、福岡市内の案内、研究室での活動、日本の文化や食事についての紹介、カラオケで一緒に楽しむなど、ホスピタリティ溢れる対応をしてくれた本学の学生たちにも感謝していました。プログラムの最後に行われた送別会では、参加者全員がこの1週間を振り返り、新たな友情を育くみました。



<翻訳者>
長谷川愛
芸術工学府人間生活デザインコース 修士2年
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