【学生の受賞】桧原桜公園モニュメントデザイン最優秀賞作品、桧原桜公園に設置・公開

 「桧原桜公園モニュメントデザイン画募集」で最優秀賞を受賞したメディアデザインコース修士2年の永江春紀さん(知足研究室)のモニュメント(ステンレス製)が、拡張整備後の福岡市南区 桧原桜公園に設置・公開されました。
 40年前(1984年)、伐採されることがきまったこの公園の桜に「花あわれ せめてはあと二旬 ついの開花をゆるし給え」という短歌がつけられていたそうです。これを契機に、読み人知らずの桜の助命嘆願の短歌がたくさん吊るされるようになり、公園の桜は伐採を免れることになりました。本モニュメントは、この逸話をモチーフにしたものです。
 
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2023年度開講授業「デザインと日本 C」と「 日本デザインの理解C」について

昨今、キュレーティングとは、展覧会のオーガナイズや発表会、もしくは異文化交流だけではありません。学際的かつトランスカルチュラルな文脈の中で、異なる知のあり方をまとめ、アートと社会の関係、そして美術館などの芸術機関や博物館、アートコレクションが築かれてきた前提に挑戦することにも関係しています。

「デザインと日本C」と「日本デザインの理解C」は、日本のアートとデザインの基礎知識、展覧会の歴史、キュレーターの実務を紹介する芸術工学府のスタジオプロジェクト科目の一つです。
理論と歴史、展覧会へのフィールドトリップ、キュレーターやアート・デザインに関連する他の専門家とのディスカッションにより、理論的な考察と創造的な作業、キュレーションの実践的な方法を学ぶことができます。最終的な成果として、九州大学総合研究博物館での展覧会や講評会のためのコンセプトを共同制作します。この科目は秋学期に行われましたが、履修者は2024年3月3日開催の「Objects Stand Still – Ideas Don’t」という展覧会に向け、九大博物館と協力し作業を続けました。この展覧会はガイドツアー形式で、知の創造とコミュニケーションに対する遊び心に満ちたアプローチで、九州大学のアーティストやデザイナーたちの観点から見た九大博物館とその内幕を探索します。
この授業を通して、学生たちは歴史的な展示物の恩恵に対して問いを投げかけるきっかけとなり、収集されたモノにどのような価値が付与されるか、またモノを集めることがどのようにアイデアの発想に役立つかについて考えました。モノと違って、アイデアは立ち止まることはなく、モノを集めることが将来どれほど貴重なものになるかは、今の私たちにはまだわからないのです。



開講時期
2023年10月5日から11月30日まで

授業内容
グローバルな文脈における日本のアートとデザイン
キュレーション実践のキーコンセプト
エクスカーション:太宰府天満宮境内美術館
エクスカーション:山口情報芸術センターYCAM
九州大学総合研究博物館でのセッション、視察とコレクション見学
九州大学総合研究博物館でのキュレーションコンセプトの発表とディスカッション

単位数
2単位

連絡先
九州大学大学院芸術工学研究院 芸工インターナショナルオフィス
intl-ofc@design.kyushu-u.ac.jp

第6回社会包摂デザイン研究会「総合知」を3/27に開催

一人ひとりを包摂する社会は、どう実現できるでしょうか。制度や空間といった基盤となるインフラは、どう社会実装すべきでしょうか。不特定多数を対象とした均一なインフラから脱却し、多様な一人ひとりに応えるインクルーシブなインフラのあり方が問われています。

芸術工学研究院 社会包摂デザイン・イニシアティブ(DIDI)と 九州大学らくちんラボ は、領域を横断した研究者、マイノリティ当事者、エンジニアやデザイナー等実務者の三者が連動した総合知で、インクルーシブなインフラづくりを進めています。第6回研究会は、制度やしくみ、しかけのインフラを創出するDIDIと、物理空間のインフラを創出するらくちんラボの視点を重ね、社会包摂デザインの展望を考えます。



日時:2024年3月27日(水)17:00〜18:30

場所:九州大学大橋キャンパス デザインコモン2F
※オンライン参加も可

お申し込み
下記フォームから必要事項を入力してお申込みください。
https://forms.gle/zNxpJyfWV6Rc6pZL7

プログラム:
17:00 開会、主旨説明
須長 正治  九州大学大学院芸術工学研究院 教授
17:05 話題提供 『インクルーシブインフラのプロトタイプ実装』
羽野 暁  九州大学キャンパスライフ・健康支援センター 特任准教授

17:35 休憩

17:40 車座座談会 『インクルーシブインフラと社会包摂デザインの展望』
尾方 義人  工業デザイン | 九州大学大学院芸術工学研究院 教授、DIDI センター長
須長 正治  色彩・視覚科学 | 九州大学大学院芸術工学研究院 教授
伊原 久裕  グラフィックデザイン | 九州大学大学院芸術工学研究院 教授
高田 正幸  音響デザイン学 | 九州大学大学院芸術工学研究院 教授
鵜飼 哲矢  建築設計・デザイン | 九州大学大学院芸術工学研究院 教授
内田 若希  運動・スポーツ心理学 | 九州大学大学院人間環境学研究院 准教授
羽野  暁  土木デザイン | 九州大学キャンパスライフ・健康支援センター 

18:25 閉会

主催:九州大学大学院芸術工学研究院 社会包摂デザイン・イニシアティブ
共催:九州大学キャンパスライフ・健康支援センター、九州大学らくちんラボ
   
お問合せ
九州大学大学院芸術工学研究院 社会包摂デザイン・イニシアティブ
didi-office★design.kyushu-u.ac.jp(★を@に変えてください)
添付ファイル
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-施設園芸用途における大気からの二酸化炭素の直接回収を可能とする分離膜型DAC 装置のデザイン支援-早期社会実装に向けた連携協定締結

芸術工学部未来構想デザインコースの尾方義人教授がデザイン支援するCarbon Xtract 株式会社の分離膜型二酸化炭素回収装置の施設園芸用途における社会実装に向けて開発が進んでいます。
その早期実施に向けて、九州大学、Carbon Xtract 株式会社、全国農業協同組合連合会、双日株式会社、株式会社三菱 UFJ 銀行が連携協定を2024年3月13日に締結しました。

尾方教授が主宰する未来構想デザインコースプロダクトデザイン研究室では、具体的に回収装置の設計やデザインなど提案をおこない、実装・実施に向け支援しています。

詳細は、以下リンクのプレスリリースや新聞記事を御覧ください。
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