【海外大学との交流】カイザースラウテルン工科大学(RPTU)からの来訪

9月20日(水)に、カイザースラウテルン工科大学(RPTU)建築学部の副学部長Helmut Kleine-Kraneburg教授と助教、学生ら21名が、スタジオ旅行の一環で大橋キャンパスを来訪されました。

デザインコモンでは、芸術工学研究院 副研究院長で環境設計部門の田上 健一教授から、自身が設計したデザインコモンの設計理念や手法について詳しくご説明し、建築を専門とするRPTUの皆さんは大変興味深く聴いておられました。

その後、芸術工学図書館(Design Library)工作工房、デジタル工房をご案内しました。
リニューアルした芸術工学図書館では、その修復や改修のコンセプトについてご説明しました。アクティブラーニング・コリドー、コンセントレーション・ブース、VAラウンジなど、過去のどのような部分を残し、どのように復元したのか、また、教育の変化に合わせて様々なスペースが設計されていることなどの説明に耳を傾けておられました。
工作工房では、学生たちの作業スペースや多種多様な道具や機械、材料を見学されました。木の香りが漂う工房の様子を目にされ、どんな木材を使っているのかなど、熱心に質問をされていました。
デジタル工房では、高性能3Dプリンタをはじめとしたデジタルイメージ形成のための装置を見学され、複雑な実体モデルの作成について学びました。

RPTUの皆さんにとって、大橋キャンパス見学が充実したスタジオ旅行のひとときとなったのではないでしょうか。

最後の画像生-今後に期待できる映像作家のご紹介

芸術工学部画像設計学科2022年度卒業生 下原明日翔さんの一連の作品には目を見張るものがあります。
2023年4月に大野城市庁舎にて行われたプロジェクションマッピングや、石井研究室での卒業制作はその高い感受性がフルに発揮されていました。今後の活躍に期待したい卒業生です。
メディアデザイン部門 石井達郎准教授の研究室では、毎年素晴らしい作品が完成しています。大野城市のプロジェクションマッピングでは、下原さんのほかにも豊島さん、奥田さんなど多くの学生が映像作りに参加しました。石井准教授や学生が額に汗して準備された当日の現場では、多くの大野城市民が明るくあたたかい映像を楽しまれていました。

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未来構想デザインコースと音響設計コースの共同開発商品が自治体に寄贈されました

2020年に芸術工学部未来構想デザインコースと音響設計コースが株式会社JR西日本新幹線テクノスと共同で開発し発売した介護福祉商品「伝声器ささやコール」が、7/21に福岡県那珂川市へ、9/7に福岡県春日市へ寄贈されました。

芸術工学部未来構想デザインコースと音響設計コースは株式会社JR西日本新幹線テクノスと共同で、高齢者福祉施設の様々な問題の調査や実験・計測を行ってきました。
疾病や障害の他、加齢に伴う聴力の低下は、福祉施設や介護者の大きな負担になっています。そこで車椅子を利用した高齢者と介護者間の会話の負担を減らすための道具「ささやコール(意匠登録1665145 創作者:毛利順、尾方義人、姜健)」が販売になりました。
このほかにも、医師との問診や会話の疎通を促す道具や、介護者への声掛けが聞き取りやすいベッドヘッドボードなどの開発をすすめています。



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【展示】SAEKI Takumi Grow. Glow.

芸術工学図書館のグランドオープンを記念して、九州大学大学院芸術工学研究院のアーティストによる展覧会を開催いたします。図書館のリニューアルに合わせ新設した映像音響ラウンジを会場に、シリーズで作品を発表いたします。
第3回は、芸術工学府博士課程1年の佐伯 拓海による展覧会「 Grow. | Glow. 」です。

佐伯は、自ら光を放つ細菌である発光細菌を用いた作品制作の研究をしています。本展では、発光細菌が時間ととも増殖し、それに伴って立ち現れる図像が変化していく作品を展示します。



会場
九州大学大橋キャンパス 芸術工学図書館 1F映像音響ラウンジ

開催日時
10月6日(金)~10月13日(金) ※日曜・祝日を除く
10:00〜19:00(土曜日のみ17:00まで)

入場
無料

主催
九州大学大学院芸術工学研究院
*令和3年度大学改革活性化制度「メディアアートによる科学・技術の芸術表現への昇華を通した価値の可視化プロジェクト」
芸術工学図書館


佐伯拓海 SAEKI Takumi
九州大学大学院芸術工学府博士課程1年。熊本県人吉市出身。発光細菌を用いた作品制作及びその研究を行なっている。
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「那珂川みらい会議」公開セミナー2023を開催します!

令和5年度国土交通省官民連携まちなか再生推進事業に「那珂川みらい会議」が採択され、九州大学大学院芸術工学研究院も中心的に参加し、福岡市南区の那珂川流域に位置する公民学が連携するエリアプラットフォームを創出しています。
「那珂川みらい会議」は、南区の宝・那珂川のみらいに向けて、構想し実現する会議です。

10月14日(土)に、九州大学大橋キャンパス2号館2階環境設計ギャラリーにて公開セミナーを開催いたします。
川辺がこんな環境になったら良いのに、こんなことがやってみたい、興味・関心のある方、大歓迎です。WEB参加も可能ですので、是非奮ってご参加ください!



日時:2023年10月14日(土)10:00~12:00(受付9:30~)
場所:九州大学大橋キャンパス2号館2階環境設計ギャラリー(福岡市南区塩原4-9-1)
対象:興味・関心のある方どなたでも大歓迎!
定員:60名程度
   ※参加費無料・事前予約・当日参加OK
   ※WEB参加は定員制限はありません

事前の参加申し込みは、下記リンクの申込フォームよりご登録ください。
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サイエンスカフェ 『決められた美しい世界の中の青木繁』

久留米市出身の洋画家、青木繁。
その命日の2023年3月25日に久留米市内の青木繁旧居で、メディアデザイン部門 妹尾武治准教授、料理研究家の山際千津枝さん、青木繁旧居館長の荒木康博さんが登壇し、サイエンスカフェを実施しました。
久留米市青木繁旧居保存会が主催し、久留米市の後援を受け実施した本イベントでは、3人の登壇者が青木氏の人生と作品、人の眼を見ることについて語りました。
その模様は、西日本新聞(児玉記者執筆)と読売新聞(遠藤記者執筆)で大きく報じられ、久留米の自然と共に、福岡の素晴らしいものへの注目を集めたことと思います。

「サイエンスカフェ」とは、九州大学が主体となり科学を広く一般の方と語り合う場です。
芸工は芸術を科学できる場所ですから、それをさらに多くの人と語れるような授業(伊藤浩史准教授や平松千尋准教授などによる)も準備されています。
教員をはじめ、在学中の学生や学術研究員など多くの人が積極的に語りの場に出て、挑戦しています。
作家そのものでなくても、幅広く適材適所な芸術周りの人材育成がなされる、楽しい場所です。
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2年間にわたって展開されたECYCLE PROJECT(エサイクルプロジェクト)

長年問題となり続けてきた食料廃棄物問題。食料廃棄物を釣りえさに加工することで、フードロスを減少させるとともに、海や魚にやさしく釣りを楽しんでほしい。さらには、この釣り餌を使用すること自体が食料廃棄物・海洋汚染などの問題への関心と行動をうみ、子どもたちへの食育にもつながる。釣りえさを中心となり、ESAから良いサイクルが生まれる。それがECYCLE PROJECTエサイクルプロジェクト)です。

このプロジェクトは、2021年に共創学部の学生3名が企業と共同で遂行しました。
その翌年の2022年。新たに芸術工学部の学生3名が引き継ぎ、発展させていきました。
メディアデザインコース 井上光平ラボ 鈴木さん、妹尾武治ラボ 塚本さん、当時3年生の井上さんの3人は、共同でプロジェクトを進めるIMARI 株式会社、株式会社 電通九州と話し合いを重ね、何度も現場に赴きました。
また、テレビやラジオへの出演、新聞の取材を受ける中で、広告効果の実情を実験Twitterサイトを立ち上げて調べることで、卒業研究にしました。

井上准教授の指揮のもと、妹尾准教授が参画した本プロジェクト。
メディアデザインコースでは、複数のラボが共同で卒業研究に取り組むような柔軟性もあります。
何より、学生や井上准教授の笑顔を見てもらえれば、この取り組みが学び多く幸せなものであったことがご理解いただけるでしょう。
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【注目の書籍紹介】妹尾武治准教授著『未来は決まっており、自分の意志など存在しない。~心理学的決定論~』

メディアデザイン部門の妹尾武治准教授の著書『未来は決まっており、自分の意志など存在しない。~心理学的決定論~』(光文社新書) が注目されています。
2023年10月3日時点で、光文社新書部門で1位、 Kindle科学テクノロジー部門で115位になっています。
2021年に出版したこの本には、続編『僕という心理実験 うまくいかないのは、あなたのせいじゃない』もあり、コアなファンに支持されているようです。
さらに、2023年には著作権を放棄した形で、最後まで無料で読める『僕の心理学』をnoteというオンライン媒体で目下連載中です。
授業では基礎的な内容が中心になりますが、そこから発展した内容で、学内での学びに近いものを最後までお読みいただくことができます。

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【展示】栗山斉研究室学生展示「lingering summer in a puddle」

未来共生デザイン部門 栗山斉研究室の学生3人による美術作品の展示を下記のとおり行います。
普段より行っている制作活動の発表の場として開催します。
どなたでもご参加できますので、ぜひご来場ください。


lingering summer in a puddle

【日時】
2023.10.2(月)〜4(水)
10:00〜19:00

【会場】
九州大学大橋キャンパス デザインコモン2F

山田涼文
德山祐耀
村本りずむ

【メディア掲載】「世界水泳2023福岡大会 ピクトグラムとサインデザインプロジェクト」についての記事が掲載されました

「世界水泳選手権2023福岡大会・世界マスターズ水泳選手権2023九州大会 ピクトグラムとサインデザインプロジェクト」は、大会組織委委員会と共同し、グラフィックデザインを専門とするメディアデザイン部門 伊原久裕教授統括により、会場ピクトグラムとサインのデザインプロセスを通して、ジェンダーや障害などの社会包摂のためのピクトグラムとサインのデザイン方法を提案、実装したものです。

本プロジェクトで、ジェンダーに関しては、ジェンダーバイアスを排除したニュートラルな人型ピクトグラムを、障害に関しては、知的障害や自閉スペクトラム症当事者の理解度を向上させるピクトグラムとサインを作成しました。
障害の有無に関わらず計281名を対象に理解度調査を実施し、結果を踏まえて最終的なデザインの調整を行いました。

大会で使用されたピクトグラムについて、以下の新聞に大きく紹介されています。

・読売新聞社 2023.7.21夕刊「ピクトグラムも多様性」
・毎日新聞社 2023.9.22夕刊1面「偏見や言葉の壁 取り払え」

掲載記事では、提案したジェンダーニュートラルピクトグラムへの来場者の感想、標準的に国内で使用されているJIS案内用図記号9項目を理解度調査結果を踏まえて改変したピクトグラムの一部、大会期間中に行った来場者へのピクトグラムの理解度調査の結果が報告されています。

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WebDB夏のワークショップ2023で学生3名が受賞

2023年9月21日(木)~22日(金)に北九州国際会議場で開催された「WebDB夏のワークショップ2023」において、大学院芸術工学府メディアデザインコース(牛尼研究室)に所属する学生3名が、学生奨励賞を受賞しました。

・谷 悠翔(修士1年):巨大言語モデルを用いた絵画の対話型鑑賞に向けての基礎的検討
・佐々木 翔一(修士2年):Text2Imageモデルを用いた楽曲の印象を表す画像生成手法
片山 一(修士3年):BERTを利用したユーザの目的に基づいた説明性を有するPOI推薦手法
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続々と展覧会を開催する在学生たち

芸術工学部画像設計学科2022年度卒業生の箱田 将大さんは、画家Mahsとして活躍し、福岡県二日市での個展を始め、大阪や福岡市天神の親不孝通りで5回以上の個展を実施しています。
学内においても大橋キャンパス デザインコモン2Fにてその世界観を提供し、多くの閲覧者に刺激を与えてくれました。

芸術工学部メディアデザインコース田戸萌子さん、芸術工学部画像設計学科2022年度卒業生 chanさん、共創学部 藤瀨涼花さん、九州産業大学 岩隈可純さんは、グループ展『廻る』を福岡市天神にて実施しました。
「胎盤」をテーマに、200人を超える来場者に対して、彼らの考えを提示し、対話を実現しました。

また、芸術工学府修士課程の德山祐耀さん(最後の画像生)と山田涼文さんの二人は、中洲川端の冷泉荘にて二人展 『隣人の帰省』を実施し、彼らの考えを勇敢に提示していました。

そして、芸術工学府博士課程の佐伯拓海さんがこれまでに開催した『人間診察室』、『Glow of Growth and Reproduction』などの展示は、その思考がプロの作家たちに既に影響を与え始めています。


芸工には、在学中から学内外で自分自身の存在証明を行う勇敢な学生が沢山います。
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