【芸工生のNews&Story】ウェルカムパーティー第二弾を開催しました!

大橋キャンパスの学生“芸工サポーター”が中心となり運営する留学生の交流イベント「ウェルカムパーティー」について、芸術工学府音響設計コース修士1年 久住香奈さんがお伝えします。



今年の10月にもたくさんの新入留学生がキャンパスに来てくれました。よって九州大学大橋キャンパスのManlyにて今年度2回目となるウェルカムパーティーを開催することができました!芸工サポーター10人、新入留学生17人、在学留学生13人、日本人学生10人の合計50人が参加してくれました。前回よりも参加者が多く、パーティーは大成功となりました。

最初にアイスブレイクとしてビンゴゲームを行いました。一般的なビンゴゲームとは一風変わり、ビンゴシートには「ピザが好きな人は誰ですか?」や「あなたと同じ靴のサイズを持っている人は誰ですか?」など、25の異なる質問が25のマスに含まれており、その人の名前を埋めていくゲームです。同じ列に5人、質問にあてはまる人を見つけることができれば勝ちです。このゲームによってお互いを知るきっかけになったことでしょう。その後、私たちは「2 Truths 1 lies(2つの真実と1つの嘘)」というゲームを行いました。6つのグループに分かれ、各グループで1人が自分自身に関する3つのことを言います。ですが、そのうち1つは嘘、2つは真実で、他のメンバーはどれが嘘かを当てなければなりません。ゲーム中、たくさんの笑い声が聞こえ、さらに交流を深めることができました。その後、カフェテリアのスタッフがおいしい料理を提供してくれました。ハラルやビーガンの方向けの料理も用意し、みんなが食事を楽しみながら会話し交流することができました。

パーティーに来てくれた学生たちは、日本、中国、台湾、インドネシア、イラン、オランダ、ドイツ、アメリカ、ブラジル、グアテマラなど、出身はさまざまで、とてもグローバルに交流することができました。それぞれの母国語は違っても、英語でコミュニケーションを取ることで言語や文化の違いを共有することができました。留学生にとって、このパーティーが新しい友達を作る場となり、留学生活でもし何か困ったことがあれば助け合えるような関係性を築けたなら幸いです。日本人の学生にとっても、このイベントは留学生と交流できる貴重な機会となったことでしょう。普段の生活では言語の壁が立ちはだかり、留学生と十分に会話を楽しむことにハードルを感じるかもしれません。ですが、このパーティーでは、ゲームや食事を通してリラックスした雰囲気の中でコミュニケーションを楽しむことができます。

このパーティーは今学期の始まりのイベントに過ぎません。11月5日の芸工祭でも留学生の交流イベントを出展します。ウェルカムパーティーに来て楽しいと思ってくれた方やこの記事を読んで少しでも興味を持ってくださった方は、是非一度参加してみてください!

<Writerについて>
久住 香奈
私は九州大学大学院芸術工学府音響設計コース修士一年です。
卒業後のデンマーク留学のため英語とデンマーク語を勉強しています。芸工サポーターになってから、さまざまな留学生たちとの交流を楽しんでいます。もし何か言語の問題でお困りでしたらお声掛けください。わたしが通訳します!

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【芸工生のNews&Story】VANITAS 現代美術と写真にみる「はかなさ」のイメージ

未来共生デザイン部門の結城円准教授がメンバーとして現代美術や写真の研究を行うVANITAS(ヴァニタス)研究会が開催した、講演+音楽演劇「VANITAS  現代美術と写真にみる『はかなさ』のイメージ」について、芸術工学府音響設計コース修士1年 久住香奈さんがお伝えします。



9月29日(金)、福岡市美術館でVANITASの公演が行われました。音響設計コースのゼミソン・ダリル助教が作曲・演出を担当したこともあり、大橋キャンパスではVANITASのチラシをよくお見かけしていました。ついに、現代美術、映像、音楽が一体となった一種の音楽演劇が上演されたのです。

写真にあるように、3人の演奏家がステージに立ち、それぞれ異なる楽器を演奏されていました。左の方から笙(しょう)と竿(う)、ヴィオラ、チェロをそれぞれ用いてゼミソン先生が作曲された曲を演奏し、「VANITAS」というテーマを表現されていました。ヴィオラ奏者は弦を弾きながら演奏し、またチェロ奏者はドアの引き手を想起するような音を奏でていました。演奏中にスクリーンでは神道、川、海の中などの映像がモノクロで映し出され、より儚さを際立たせていました。

公演後、ドイツ・ブラウンシュヴァイク芸術大学のヴィクトリア・フォン・フレミング教授から「VANITAS」の解説をしていただき、同時に日本語への通訳も行われました。ところで「VANITAS」の意味をご存知でしょうか。これはラテン語で、儚さや虚無を意味する言葉です。公演では、音が自然に消えていくように、「はかなさ」を音で表現しているのです。

そもそも西洋文化の歴史において、儚さにポジティブなイメージはありませんでした。VANITASのモチーフを用いていた人たちは、儚さを無力感、絶望感、諦めなどと結びつけようとしていました。このモチーフは旧約聖書に記載があり、現在が過去を繰り返し、未来が現在の単なる繰り返しになることは神の意志であり計画であると書かれています。一方で、何事にも正しい時があるという暗示もあります。その瞬間に気づくことができれば、「VANITAS」にはほんの少し肯定的な意味が含まれているようにも思うことができます。

死に対する不安というのは、信仰の分裂などよりも、救われない、これ以上良くなることはないなどと感じた時に煽られます。現代において、エイズ、ガン、新型コロナウイルスなどの感染症は、医学の限界を示しました。啓蒙主義の始まりとともに作られた、理性に基づく進歩志向という生き方のモデルは失敗に終わり、私たちはその後の廃墟を目の当たりにしているのです。

西洋的な進歩や生のモデルの核にある「はかなさ」は、可能な限り長く幸せな人生を約束するということがあります。しかし、それはシャボン玉のようにパンと割れてしまうような空虚な約束なのです。これは、儚さだけでなく、人間の営みの無益さ、無意味さを反映しています。

この記事を通して、VANITASの現代美術について少しでも知っていただければ幸いです。

<Writerについて>
久住 香奈
私は九州大学大学院芸術工学府音響設計コース修士一年です。
卒業後のデンマーク留学のため英語とデンマーク語を勉強しています。芸工サポーターになってから、さまざまな留学生たちとの交流を楽しんでいます。もし何か言語の問題でお困りでしたらお声掛けください。わたしが通訳します!

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【芸工生のNews&Story】第28回デザイン基礎学セミナー『教育のリ・デザイン〜子どもたちのいる風景を社会に開く』

芸術工学研究院 デザイン基礎学研究センターが開催した、第28回デザイン基礎学セミナー『教育のリ・デザイン〜子どもたちのいる風景を社会に開く』について、芸術工学府音響設計コース修士1年 久住香奈さんがお伝えします。



10月3日(金)に、
芸工図書館にて、写真家で保育園の園長先生でもある酒井咲帆さんをお招きし、「教育のリ・デザイン〜子どもたちのいる風景を社会に開く」と題し、デザイン基礎学セミナーが開催されました。酒井さんは、写真家としての経験から教育や福祉にも目を向けておられ、さまざまな地域の多様な子どもたちの姿を撮影することで、福祉の視点からデザインの重要性を主張されています。

まず、酒井さんは 『いつかいた場所』というフォトブックを出版されました。富山県氷見市の小さな町に10年間、年に1度通い、子どもたちの写真を撮り続けていました。その写真には、時が経つにつれて変化していく子どもたちの姿が映し出されています。本の中のある少年は、最初は写真を撮られることを恥ずかしく思っていたましたが、思春期を乗り越え成長するにつれて、写真を撮られることを自ら望むようになりました。成人式では、彼の満面の笑みが写し出されています。

また、酒井さんはアフガニスタンで現地の子供たちに使い捨てカメラを配り、撮った写真をシェアしてもらう代わりに靴を提供するという活動もされていました。出来上がった写真には、銃を構える子どもや薄暗い場所で勉強する様子、または美しいお花畑など、さまざまな現地での体験が収められていました。

酒井さんの保育園でのユニークな教育手法についても話してくださいました。酒井さんは周辺の町を学習環境の一部として捉えており、その考え方は町の形をした保育園のロゴや建物のデザインからも見受けられます。子どもたちは、町を探索し、例えば玄関のベルを鳴らして庭の果物を採ってもいいか尋ねるなどと、そこに住む人々とよく交流しています。この保育園では主に体験学習を重視しており、子どもたちがものづくりに参加することで、自発性と創造性を育むことを狙いとしています。

さらに酒井さんは、大人が積極的に子どもの意見を聞くことが大切だと考えておられます。それは泣くなどの感情表現をも真摯に受け止め、互いの立場を尊重し合うことで、包括的な教育環境が育まれるからです。

このトークイベントは、彼女の教育に対する積極的なアプローチにより、日本教育の在り方を見直すきっかけになりました。さまざまな教育手法を探求し記録することで、日本の教育をリ・デザインする手がかりが得られるのかもしれません。

<Writerについて>
久住香奈
私は九州大学大学院芸術工学府音響設計コース修士一年です。
卒業後のデンマーク留学のため英語とデンマーク語を勉強しています。芸工サポーターになってから、さまざまな留学生たちとの交流を楽しんでいます。もし何か言語の問題でお困りでしたらお声掛けください。わたしが通訳します!

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第20回芸工祭(大橋キャンパス)を開催

九州大学芸術工学部の本拠地、大橋キャンパスで毎年開催される「芸工祭」は、前身の九州芸術工科大学から続く芸術工学部独自の学園祭で、九州大学と統合してからは今年度で 20 回目となります。芸工生が 0 から作り上げる空間芸術作品やエンターテイメント体験はここでしか味わえません。
今年の芸工祭は、多次元デザイン実験棟のない中で、大型企画の特別開催や九大祭との連携など新たな試みが盛りだくさんです。入場者制限などもございませんので、さらに進化した芸工祭をぜひご体感ください。

今年の芸工祭のテーマは「門(もんがまえ) 」です。
芸工祭は本年度で20回目の節目を迎え、大型企画の別会場開催や広報、会場案内の充実など新たな試みも行います。そこで、芸工祭の新たな入り口としての「門」、そして芸工祭の特色ある企画が一つの仲間、「一門」であるという意味を込めて、本年度のテーマは「もんがまえ」としました。

芸工祭の詳細は以下の通りです。
ぜひ足を運んでいただき、芸工祭をお楽しみください。


開催日時
令和5年11月3日(金) 16:00~19:00 前夜祭
11月4日(土) 10:00~18:30 1 日目
11月5日(日) 10:00~19:15 2 日目

開催場所
九州大学大橋キャンパス
福岡県福岡市南区塩原4丁目9−1 西鉄大橋駅から徒歩5分

参加費
無料

事前予約
スムーズに企画を楽しんでいただけるよう、いくつかの企画について事前予約を実施しております。
予約はこちらから▶ https://geikosai.com/reservation

芸工祭ホームページや公式Twitterから企画内容などの詳細を発信してまいりますので、ぜひそちらもご覧ください。
芸工祭HPhttps://geikosai.com/
公式X(旧Twitter):@QU_GEIKOfes_20
公式instagram:qu_geikofes_20
公式notehttps://note.com/qu_geikosai

お問い合わせ
芸工祭や芸工祭実行委員会へのお問い合わせ、取材をご希望の方は、下記メールアドレスまでお問合せ下さい。
第 20 回九州大学大橋キャンパス芸工祭実行委員会
Mail:5ken.geiko23@gmail.com

【トークイベント】サイエンス・プランター Vol.28 反復/差異/境界

この度、芸術工学図書館1F映像音響ラウンジで開催中の展示「栗山斉 | 反復/差異/境界」の関連企画として、「Science Planter Vol.28 反復/差異/境界」を開催いたします。

グラフィックデザインを専門とする伊原久裕教授を司会に迎え、哲学、倫理学、美学、デザイン原論を専門とする古賀徹教授と美術家の栗山斉准教授の二人が対談形式でお話します。

展示作品の制作背景や作品コンセプトに関連する思想などについて、知識や考えを深める機会となりますので、是非展示をご覧の上ご参加下さい。



日時: 2023年11月2日(木)17:00 – 18:30

場所:大橋キャンパス 芸術工学図書館1F 閲覧ホール

司会: 伊原久裕(九州大学大学院芸術工学研究院 メディアデザイン部門教授)
登壇: 古賀徹(九州大学大学院芸術工学研究院 未来共生デザイン部門教授)、栗山斉(九州大学大学院芸術工学研究院 未来共生デザイン部門准教授)

主催
令和3年度大学改革活性化制度「メディアアートによる科学・技術の芸術表現への昇華を通した価値の可視化プロジェクト」
九州大学大学院芸術工学研究院 デザイン基礎学研究センター
芸術工学図書館

*サイエンスプランターとは2017年から芸工図書館で開催しているサイエンスカフェ形式の気軽な雰囲気のセミナーです。新たな興味の「芽」を育むことをコンセプトとしています。
*参加費用は無料です。予約不要ですので自由にご参加いただけます。
*飲み物はペットボトルや水筒など、蓋の閉まるものをご持参ください。

【問い合わせ先】
芸術工学図書館 情報サービス係
Tel:(092)553-9490
E-mail:tgsabisu@jimu.kyushu-ac.jp
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芸術工学府博士後期課程学生Heloisa Floresさんが九州大学 3MTコンペティション2023にて優勝しました

芸術工学府博士後期課程学生Heloisa Floresさん(村木里志研究室)が九州大学 3MT コンペティション2023にてFirst Prize Winner(優勝)を受賞しました。

※3MT(Three Minutes Thesis)とは1枚のスライドのみを用い、3分間で自身の研究について英語により発表する国際コンペティションです。
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【受賞】博士課程学生Ahmed Mohammed Sayed Mohammedさんが「IEICES 2023」でBest Presentation Awardを受賞

芸術工学府博士課程学生 Ahmed Mohammed Sayed Mohammedさん(鵜飼研究室)が、2023年10月19日(木)、20日(金)に九州大学筑紫キャンパスで開催された国際会議「The 9th International Exchange and Innovation Conference on Engineering & Sciences (IEICES 2023) にて、Best Presentation Awardを受賞しました。

<受賞タイトル>
 Understanding students’ residential dynamics around university campuses: A computational agent-based modelling approach

IEICESは、九州大学大学院大学院総合理工学府(IGSES)および九州大学Intellectual Exchange and Innovation Program (IEI Program) が主催する国際会議です。
量子プロセス理工学、物質理工学、先端エネルギー理工学、環境エネルギー工学、大気海洋環境システム学など、研究者たちがさまざまなテーマに取り組んでいます。

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応用知覚科学研究センター「ReCAPS10周年記念セミナー」を11/11に開催

九州大学大学院芸術工学研究院 応用知覚科学研究センター(ReCAPS)は、今年創立10周年を迎えました。
これを記念し、「ReCAPS10周年記念セミナー」を以下の通り開催いたします。
みなさまのご参加を心よりお待ちしております。

日時:2023年11月11日(土)13:00-18:00
会場: 九州大学大橋キャンパス 3号館 321/322教室
スケジュール:詳細は下記の添付ファイルをご覧ください。


応用知覚科学研究センター(ReCAPS)は、知覚科学の研究活動のプラットホームとなることを目指しています。当センターの活動における使用言語は英語であり、センターの構成員は、知覚に関連する学際的な研究を行っています。
当センターの構成員の主な研究分野は、知覚心理学(例えば、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)、認知科学、脳科学、信号処理、数理科学、情報技術などです。基本的に、脳の情報処理に関連するあらゆる分野の研究や交流を、当センターでは行っています。

添付ファイル
参照リンク

【研究・デザイン展示】NEDO×K-NETs×芸術工学研究院 @創エネ・あかりパーク(東京・上野)

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、九州大学ネガティブエミッションテクノロジー研究センター(K-NETs)ユビキタスCO₂研究部門・未来システムデザイン研究部門、芸術工学研究院が共同で開発している「空気からCO2を回収する技術と社会のデザイン」をテーマに、二酸化炭素吸収装置のアドバンスデザインモデル(未来共生デザイン部門 尾方研究室)と二酸化炭素回収被膜(九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所 藤川研究室)の展示を以下のとおり行います。



創エネ・あかりパーク2023
「空気からCO2を回収する技術と社会のデザイン」展示

開催日程
2023年11月1日(水) -11月5日(日)
 11月1日(水) 15:00 – 20:00
 11月2日(木) -11月4日(土) 14:00 – 20:00
 11月5日(日) 14:00 – 18:00

会場
上野恩賜公園 噴水広場
(〒110-0007 東京都台東区上野公園・池之端三丁目)

※展示模型はコンセプトモデルですので、模型がそのまま製品化されるわけではありません。
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医療×デザインプロジェクト履修学生の作品が「未来社会デザイン統括本部&データ駆動イノベーション推進本部 合同シンポジウム2023」でポスターセッション奨励賞を受賞

2023年9月4日(月)に九州大学伊都キャンパス及びオンラインで開催された「未来社会デザイン統括本部&データ駆動イノベーション推進本部合同シンポジウム2023」において、芸術工学府と統合新領域学府合同の2022年度スタジオプロジェクト科目「医療×デザインプロジェクト」履修者の日向野 秋穂さん(統合新領域学府 修士2年)の作品『ストーマあれこれマップ』がポスターセッションで奨励賞を受賞しました。

九州大学大学院芸術工学研究院および医学研究院・病院は、芸術工学府、統合新領域学府、医学大学院・病院の大学院生と共に、医療現場にある様々なニーズや課題を、デザインの力で解決・提案するプロジェクトを行っています。

2022年度のテーマは、「臨床・腫瘍外科(第一外科)」と「脳神経内科」で、学生たちはそれぞれの科から課題を見つけ、提案を行いました。「臨床・腫瘍外科(第一外科)」と共に課題発見を行い、提案されたストーマあれこれマップ』は、オストメイトの患者が手術前後に生活が大きく変化する不安や、情報が錯綜し、信憑性が高く、自分のニーズにマッチする情報が得られないことを課題とし、手術前後に特化した、基本的な情報が手に入る、見直しがいつでも可能な紙媒体のパンフレットです。
パンフレットは病院に設置されることを想定し、手術前後にストーマに関する基本的な情報が欲しい人を対象に配布することをイメージしています。記載されている情報は、実際のオストメイトの方へのヒアリングから選定し、イラストを多く含んだ、分かりやすいデザインを目指しました。

本デザインは、患者や医師、認定看護師へのヒアリング、生活で使用される装具の観察などから、
 ①基本的な情報が手術前後に必ず手に入ること
 ②自分が今後行う必要がある申請や行動が整理しやすくなるような分かりやすいデザインであること
 ③ポケットに入れて持ち歩くことができるサイズ
 ④患者だけでなく、その家族や興味のある人も手に取りやすい内容とデザイン
以上の4つが特徴として挙げられます。

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【展示】栗山 斉 | 反復/差異/境界

芸術工学図書館のグランドオープンを記念して、九州大学大学院芸術工学研究院の4組のアーティストによる展覧会を開催いたします。図書館のリニューアルに合わせ新設した映像音響ラウンジを会場に、シリーズで作品を発表いたします。
第4回は、美術家/未来共生デザイン部門 准教授の栗山斉による展覧会「反復/差異/境界」です。

栗山斉の関心は、「無」と「存在」という一見相反する概念、あるいはその間にある揺らぎに対する探究に注がれています。その探求は、物理学、工学、生物学、哲学など多岐にわたる分野の知見を旺盛に吸収しながら、光、音、水、気体、真空など様々な物質や現象を素材として扱う実験的なものであり、芸術表現として昇華されてきました。栗山のそのような取り組みは、科学的現象を基盤として試行されていることにも特徴があります。

今回の展示では光・映像・音を用いたインスタレーションにより、複雑な光が交錯する空間が提示されます。このような空間が鑑賞者にどのように受容されるのか、想起される個々のイメージの差異は何を生じさせるのか、新たな思考実験の場をお楽しみいただければ幸いです。


会場
九州大学 大橋キャンパス 芸術工学図書館 1F映像音響ラウンジ
〒815-8540 福岡市南区塩原4-9-1

開館時間・休館日
10月26日(木)から11月7日(火)まで(日曜日を除く)
10:00〜19:00(土曜日のみ17:00まで)

入場
無料

技術協力
牧園憲二、宮下恵太

主催
九州大学大学院芸術工学研究院
*令和3年度大学改革活性化制度「メディアアートによる科学・技術の芸術表現への昇華を通した価値の可視化プロジェクト」
芸術工学図書館

関連イベント
11月2日(木)17:00〜18:30に芸術工学図書館1F 閲覧ホールにてトークイベント「サイエンス・プランター Vol.28」が開催されます。
司会:伊原久裕(九州大学大学院芸術工学研究院 メディアデザイン部門教授)
登壇:古賀徹(九州大学大学院芸術工学研究院 未来共生デザイン部門教授)、栗山斉(九州大学大学院芸術工学研究院 未来共生デザイン部門准教授)

添付ファイル
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【海外大学との交流】ノルウェー科学技術大学(NTNU)からの来訪

9月27日(水)と28日(木)の2日間に渡り、ノルウェー科学技術大学(NTNU)建築・デザイン学部のBedik Manum教授が芸術工学研究院を来訪されました。
初日は、高取准教授、Asik助教、稲村助教、下村助教が面会し、芸術工学府の紹介や意見交換を行いました。Manum教授は芸術工学府の教育プログラムや研究内容に高い関心を寄せておられました。
翌日は、大井教授、高取准教授、Asik助教とともに、環境適応研究実験施設工作工房芸術工学図書館を見学されました。Manum教授は、芸術工学研究院の充実した研究施設に興味を示され、熱心に説明を聞き、質問しておられました。
キャンパスツアーの後、Manum教授から自身の研究紹介およびノルウェー科学技術大学の紹介をしていただきました。教授は、自然や環境を配慮した持続可能な開発に基づく建築を論じ、評価し、教えることを目指しておられます。Manum教授の研究理念に、環境設計部門の教員も大変共感していました。
午後には、高取准教授、Asik助教の案内で福岡市のアイランドシティを訪れ、脱炭素建築を見学されました。
Manum教授を通じて、ノルウェー科学技術大学と芸術工学研究院との連携が進むことが期待されます。