学生作品・研究

「フクシマ第一原発 2121」

公開日 :2022.02.16

上野晴也

環境設計コース(学部) 環境設計学科 ※制作時所属

卒業研究

制作時学年
学部4年
原発事故を受けた浜通り地域。東日本大震災から10年たった今もなお復興の途上にある。数百年先まで引き継がれるこの問題はこの先、正しく受け継がれるのだろうか。
事故について知らない未来世代と災害を経験した私たちの分断を繋ぎ止めるために何ができるだろうか。
当時の事故は、当時を知るものが不完全であってもできるだけ語り続けなければならない。私は建築学生として、この記憶を語るため、100年後に廃炉作業が完了し、原発跡地が再活用できることを前提条件に、10年後、50年後、100年後の未来を予測する。
事故について知るために、現地に足を運んでその場を空気を感じることが、忘却しない建築を設計する上で重要になる。福島でしか感じられない場所を設計するために、この場所の記憶を読み取り、それらを建築空間に昇華する。この設計手法をフクシマ的設計手法と名付け、それぞれの空間に反映させ原発跡地に忘却しない建築を5つ設計する。
100年後ここに訪れるものは何を見て何を感じるだろうか。