卒業生の声

公開日:2023.03.01

行動から心の起源をさぐる

岸本 励季さん

九州大学 / 日本学術振興会特別研究員

  • 2013年 芸術情報設計学科卒業
  • 2015年 大学院人間環境学府行動システム専攻修士課程修了
  • 2019年 京都大学大学院文学研究科博士課程修了
  • 2019年 愛知大学研究助教 特任助教
  • 2021年- 現在 日本学術振興会特別研究員PD
関連する学科・コース・専攻
  • 未来構想デザインコース(学部)
  • 芸術情報設計学科

現在のお仕事について教えてください

日本学術振興会特別研究員として、乳幼児の心の発達をテーマとした「発達心理学」について研究活動を行っています。子どもが楽しんで参加できる調査にするために、アニメーションや人形劇を用い、子どもが援助場面やコミュニケーション場面において、どういった反応を示すかを検証します。こういった実験で得られた成果を分析し、結果としてまとめ、論文として発表しています。

あなたの芸工生時代についてお聞かせください

芸工では、モノを制作する授業が多く、積極的にプレゼンも行いました。そういった授業以外にも、学祭などで自分たちの作ったモノを見てもらうといったように、なにかをつくって見てもらえる機会に恵まれています。私は授業や学祭企画でモノを作る過程を通じて、伝えることの難しさとそれをいかに克服するかを学びました。これらの経験は、現在行っている論文執筆という創作活動に確実に活きています。どうすれば読者により伝わるかという観点で常に推敲するようにしています。

受験生に向けてのメッセージ

私は今、心理学分野の研究員として働いていますが、芸術と工学を学ぶことのできる芸工で物事の本質を見極める力が培われたことで、今の私があると感じています。芸工は、様々な分野について学べるのが魅力的な学部なので、入学してみたら、思いもしなかったものに興味を抱いたり、学問の広さ・深さに驚くことと思います。主体的に行動して、自分の世界を広げることが大切だと思います。

<写真>
学会「BUDAPEST CEU CONFERENCE ON COGNITIVE DEVELOPMENT(BCCCD) 2018」での発表の様子