公開日:2020.02.10
私たちが生きる社会のためのデザイン
福丸 諒さん
Hitachi Europe Ltd. Experience Design Lab デザインコンサルタント
- 2009年 工業設計学科卒業
- 2009年 株式会社日立製作所 デザイン本部 デザイナー
- 2019年 - 現在 Hitachi Europe Ltd. Experience Design Lab デザインコンサルタント
関連する学科・コース・専攻
- インダストリアルデザインコース(学部)
- 工業設計学科
現在のお仕事を教えてください
デザインコンサルタントとして、イギリス・ロンドンで鉄道にまつわるサービスのデザインをしています。鉄道を運行するためには多種多様なシステムと人の力が必要となります。そのシステムと人との理想的な関係を実現するために、スマートフォンアプリや駅員が使う業務用システムなどをデザインするのが私の仕事です。
あなたの芸工生時代について教えてください
卒業制作では災害時に遺体を収容するための袋をデザインしました。災害時にはビニール袋に包まれた遺体がその景観をより悲惨なものにします。そこで、故人に対する尊厳と遺族に対する配慮のため日本古来の「折型」という表現技法を用いたものを作りました。非常にセンシティブなテーマでしたが、卒業制作として国内最高位の賞を受賞することができたのです。見逃されている問題を捉えデザインで解決することの喜びとその必要性を実感できたことは、いまの仕事につながる貴重な経験となっています。
受験生に向けてのメッセージ
高校では美術的な専門教育を受けていなかったのでとても不安でした。しかし、クラスメートや校内外の人々と問題を見つけてはデザインで解決することを繰り返しているうちに、不安だったことも忘れるぐらいデザインという世界に夢中になっていました。まずは不安を恐れず自分の関心や興味を信じてみてください。芸工にはそれに応える素敵な環境と経験があなたを待っています。