学生作品・研究

Heart of Mollusca(ADAA2017 優秀賞/KDCC2018 入選)

公開日 :2018.04.16

今岡宏朗

デザインストラテジー専攻 ※制作時所属

受賞作品

制作時学年
修士1年
 「Heart of Mollusca」は、人間の心拍とともに動くソフトロボットである。このロボットは、何もしていない状態だと動かず、人の心拍を検知した時、その人の心拍に合わせた動きを始める。鑑賞者はまず、作品の触手の部分にあるパルスセンサーを触る。すると「Heart of Mollusca」の中心部はゆっくりと赤く光りはじめる。そのあと、心拍と共に触手の部分が呼吸をするように膨張・収縮を繰り返す。人差し指で触手を触っているため、心拍にあわせた触手の膨張を感じることができる。「Heart of Mollusca」は、シリコンを使って中から空気を入れることによって動かしている。このシリコンによる柔らかさを用いた軟体動物のような動きは、鑑賞者に独特な感覚をもたらす。

 ソフトロボットと従来のロボットとの違いは主に素材にあり、それにより、動きや感触が変わってくる。多くのソフトロボティクスの研究では機能的な部分や、生態系の再現に注目しているが、この「Heart of Mollusca」では、ソフトロボット独特の動きや感触から生まれる、ロボットと人間の新たな関係性について注目をし作成している。この作品は心拍という人間の生命のサインを検知し、人間とロボットのインタラクションから感情を引き出すことによって、人々がどう感じ、反応するかを探るために制作した。

(本作品は、以下2件を受賞しました。)

「アジアデジタルアート大賞展FUKUOKA2017」
学生カテゴリー/インタラクティブアート部門 優秀賞

「北九州デジタルクリエイターコンテスト2018」
ガジェット部門 入選