卒業生の声

公開日:2023.03.01

建築を通して世界を把握する

笹田 侑志さん

ULTRA STUDIO/東京藝術大学大学院美術研究科建築専攻青木淳研究室教育研究助手

  • 2011年 環境設計学科卒業
  • 2013年 スイス連邦工科大学チューリッヒ校留学
  • 2014年 東京大学新領域創成科学研究科社会文化環境学専攻修了
  • 2014年 - 2020年 青木淳建築計画事務所勤務
  • 2020年 -現在 ULTRA STUDIO共同主宰
  • 2021年 -現在 東京藝術大学大学院美術研究科建築専攻青木淳研究室教育研究助手
関連する学科・コース・専攻
  • 環境設計コース(学部)
  • 環境設計学科

現在のお仕事について教えてください

ULTRA STUDIOは私とパートナー2人の計3人で主宰する建築コレクティブです。パートナーやスタッフと協働しながら建築、舞台、ディスプレイ、美術展覧会への参加など多岐に渡るプロジェクトに取り組んでいます。考える物事のスケール、与件、関係者が案件毎に異なるなか、ものを作っていくプロセスで自分達の職能がいかに発揮されるか、常に試行錯誤しながら挑戦しています。建築の実務では主に個別具体の課題に向き合う一方、教育研究助手を務める東京藝術大学では学生の制作の指導を介して抽象的な建築の議論や思考に触れています。2つの異なる環境に身を置くことで新鮮な視座を失うことなく、楽しんで創作しています。

あなたの芸工生時代についてお聞かせください

優等生タイプではなく、反骨精神とともに日々踠いていた記憶があります。製図室で建築のことを考え、図書館で当時は理解できなかった建築の思想に触れ、国内外の建築家の作品を眺めてはまた製図室で考え作る、その繰り返しでした。建築家を志す先輩や既に活躍していた卒業生との出会い、作品を持ち寄り時間を忘れて議論を交わす高揚感、海外の建築を巡り世界の広さに感動したこと、それら学生時代の経験の全てが自分を建築の道へ導き、現在に至るまで原動力となっています。

受験生に向けてのメッセージ

芸術工学に纏わる多岐に渡るコースが一堂に会するキャンパスは常に刺激に満ちています。学年やコースの垣根を超えて同年代の才能と出会い、競い合い、成長できる贅沢な環境です。濃密な環境に積極的にのめり込み自分なりの歓びや興奮を見つけてみてください。