学生作品・研究

行為のコンテクストからのプロダクトの研究とデザイン

公開日 :2010.03.10

熊添裕理

工業設計学科 ※制作時所属

学生作品・研究

制作時学年
学部4年

本研究の課題はどのようにして人と機器の間に最適な関係を築くかであった.その課題に対し,調査・分類・アイディア展開から「前後の行為に着目する」という考え方を見出した.一つの行為に対しての造形を,その前後の行為に沿うようなカタチと機能を設計することで,モノと人との最適な関係へと導くことができる.
本来,行為とは文脈をもった一連のものであり,それらの行為の連続が日常生活を形成している.現状は,その行為の流れのうちの一つに着目したデザイン,ものづくりである.一つの行為のためのモノがあり,一つの行為のための機能を持っている.  しかし,これではその一つの行為が終了し,次の行為に移行しようとした場合に不具合が生じることがある.あるいは,前の行為から移行しようとした場合にも,全く同じことが言える.
つまり,前後の行為が繋がらないということである.これを,前後の行為に沿うようにデザインする.そのために,一連の行為の中での用途を見出し,デザイン対象を一度抽象化した後に,主な用途の前,あるいは後の行為を導くというデザイン手法を導いた.  

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