公開日:2020.12.04
アーティストならではの視点で最適な開発環境を作り出す
見戸 裕樹さん
株式会社レベルファイブ
- 2003年 画像設計学科卒業
- 2005年 大学院芸術工学専攻修士課程修了
- 2005年 - 現在 株式会社レベルファイブ アニメーショングループ 演出チームⅠテクニカルアーティスト
関連する学科・コース・専攻
- メディアデザインコース(学部)
- メディアデザインコース(大学院)
- 画像設計学科
現在のお仕事について教えてください
カットシーン(ゲーム中の映像)を制作する部門で、テクニカルアーティストとしてCG映像制作の研究開発を担当しています。
家庭用ゲームでは、膨大な量のグラフィックデータを複雑な工程で制作しているのですが、その中でテクニカルアーティストは、技術を用いて量産や効率化を図り、開発環境を整える役割を担います。
また、このような制作支援ツールの開発だけではなく、自動生成による映像制作などの数理的なアプローチで、直接制作にも携わります。
量産や効率化を通じて手作業が減り、アーティストが本来のクリエイティブな仕事に集中できるようになることで、クオリティを高め、少しでもユーザーに楽しんでいただけるものを作り出せたらと思っています。
あなたの芸工生時代についてお聞かせください
美術部でアナログの絵ばかり描いていた高校生の頃に、偶然見ていたテレビ番組で紹介されたCG技術に衝撃を受け、自分でもつくりたいと思い、当時の画像設計学科に進学しました。
同じ分野に興味を持つ友人と、雑誌に載っていた映画のVFXメイキングを隅々まで見て真似したりして制作に没頭していました。研究室のプロジェクトで、自宅にこもってCG制作をし、みんなで完成を喜んだ達成感は自分にとって大きな資産となっています。
受験生に向けてのメッセージ
今CGを仕事にしていて、大学で基礎理論は学びましたが、実制作に関して手厚い手ほどきを受けたことはありません。しかし、大学で展開される一見遠回りにも思えるような幅広い授業や、周囲の学生や先生方から刺激をもらいながら、夢中になって没頭していく中で、自分の目指す方向にそれらがつながっていった気がします。芸術工学部はそんな可能性を与えてくれる場のように思えます。
ぜひ、本当に夢中になれるものを見つけて貪欲に追い求めてください。