ある島における戦争の過去を「感じる」ことで追体験をする建築の提案です。
戦争という悲惨で残虐な過去。圧倒的な力の前に、多くの人が苦しみ、命を落としました。しかし、その過去の出来事があまりに重く強大であるがために、今を生きる私たちにとっては、にわかには想像しがたい過去であるのかもしれません。戦争の記憶が風化し続ける中で、私たちは過去を語る史実をただいたずらに受け止めているだけなのではないでしょうか。
私は、戦争という過去を知ると同時に、その過去を空間として感じることができたとしたら、その感覚は忘れられない記憶となって、その人の心に深く刻み込まれるのではないかと考えました。